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◇◆野沢温泉&子連れスキー旅◆◇

9.なりゆき寄り道十王堂の湯






 二か所もお風呂に入ったので、体はもうぽかぽか。
 雪が降っているのにコートの前を合わせる気にもなれない。
 「もう一か所ぐらい入って行こうかな」
 「どうぞご自由に。俺はもう戻るから」
 つれない台詞。
 「・・・じゃあいいや。一人で行くから。えーと・・・ここから宿に戻る途中だと、十王堂の湯新田の湯だな。十王堂の湯はもう過ぎちゃったかな。新田にするか」
 「十王堂の湯は入ったことがあるよ」
 そうだった。前回の旅行の時、私が一人で河原湯大湯滝の湯真湯上寺湯熊の手洗湯と六ケ所回った時、パパは一人で十王堂の湯に入ってきたんだった。
 中尾の湯はその時の宿からも一番近かったので朝風呂にでもと取っておいたのは分かるけど、何で中尾の湯の次に近い新田の湯に行かず十王堂の湯だったのかよく分からないのだが。
 「十王堂の湯だったらそこの道を曲がって、突き当りに郵便局があるでしょ。そこを左に行くとあるよ」
 「了解」
 で、なりゆきで私の次のお風呂は十王堂の湯となった。


十王堂の湯かと思ったらこちらは閻魔堂だった



 郵便局のところで曲がって真っ直ぐ行くと、右手の脇道の先に何やら洋館のような風変わりな建物が見えた。
 後から地図を見て分かったが、これはおぼろ月夜の館 斑山文庫の建物だった。
 役場の跡地を利用し大正時代をイメージして建てられたもので、レトロな洋館に見えたのも納得だ。
 「朧月夜」「故郷」などの作詞者 高野辰之の記念館で、長野県出身、野沢温泉に別荘を持ちその別荘で没した高野辰之の展示品のほか、美術作品などを展示している。

 奥におぼろ月夜の館が見える曲がり角のところに共同浴場とおぼしき建物を見つけたので、これかと近づいてみれば、それは十王堂の閻魔堂だった。
 こ、これじゃないと振り向けば、閻魔堂の向かいにある白い壁が風雨で傷んだそっけないモルタルの建物が十王堂の湯だった。






1-10十王堂の湯は二階建てへ続く


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