みやま荘という名前からして、民宿に毛の生えたような古い宿を想像していたが、意外にもとても綺麗な宿だった。
こぢんまりとしているが、改装したてということで、外も中もぴかぴかだ。
私たちが案内されたのは三階の「和み」という部屋で、ちび姫ちゃんの部屋は斜め向かいだった。
既にお布団が敷いてあって炬燵もある。広くは無いが居心地が良さそうだ。
早速夕食を終えたというちび姫ちゃんが早速カナやレナと遊び始めたので、パパと私は子供達を部屋において、みんなが夕食を食べている一階の宴会場に降りていくことにした。
「遅くなってごめんなさ~い」
がらっと宴会場の戸を開くと、みんなが一斉にこちらを見た。
お会いしたことがあるのは幹事のえんぴつさんと消しゴムさん、それから義満さん、yuko_nekoさん、がっちゃん、ちび姫ちゃん、小枝子パパ、hiroさん、初対面なのはakemiさん、きんちゃんさん、きんちゃんさんの奥さんのぶーちゃんさん、あかがねさん。
「ごめんなさいっ」とyuko_nekoさん。
「でもね、でもね、私だけのせいじゃないんだよ。メールに『みよしや』って書くときに、隣にいた幹事のえんぴつさんに『みよしやだよね?』って確認したんだよ。そうしたら、えんぴつさんが『そうです』って言ったんだもん」
「ごめんなさいっ、ごめんなさいっ」とえんぴつさん。
幹事自らかいっ。
「あーでも、元はと言えば泊まるところも確認しないで出てきた私が悪いんだよね、ごめんごめん」
でもさ、私いつも旅行に出るとリアルタイムで旅行記をアップしちゃうじゃない。既にメールのやりとり含めてネットに『みよしや』に泊まるって出ちゃってるよ。
というわけで、この後しばらくはえんぴつ幹事は「みよしや女将」と呼ばれるのであった。
夕食が終わって部屋での宴会の前に一風呂浴びてきたい。
目当ては
湯宿の共同浴場。
湯宿温泉はこぢんまりとした温泉地にも関わらず、四つも共同浴場を有している。
以前は今以上の頻度で群馬に通っていた私は、前々から湯宿温泉の共同浴場に入ってみたいと思っていたが、子供に向かない熱い湯であるということと、何やらシステムがよく判らなかったことから、未だに一ヶ所も入ったことがなかった。
ものの本によると、鍵が掛かっているらしい。
また、鍵が掛かっているが、前の人が開けておいてくれるので鍵を持っていなくても入れるという話も読んだことがある。
また、別のガイドブックに寄れば夕方でないと入れないという記述もあった。
またまたとある本では無料で入れるとも記載されている(これはその本が誤りで、外来者は湯宿温泉宿泊者であろうとなかろうと100円を払うのが基本・・・というか礼儀である)。
何が何だかよく判らないが、とにかく今回は湯宿温泉そのものに宿泊するわけだから、大手を振って入らせてもらえると思っていた。
外来者が共同浴場に入れるのは夜の9時までだそうだ。
みんなの夕食が終わったのが8時近く。
私はそわそわと鞄からタオルを取り出した。