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◇◆冬の群馬◆◇
雪煙と湯煙旅

4.湯宿温泉の共同浴場










 既に夕食前に共同浴場の松の湯と竹の湯に入ってきたyuko_nekoさんが連れていってくれることになった。
 子供達は寝る前に宿のお風呂に入るだけでいいと言うので、私とパパとyuko_nekoさんとがっちゃんの四人で出かけることにした。
 「共同浴場っていくら?」と聞くパパに、
 「百円」と返答して、それからちょっと考えると私は自分でも三つぐらいの百円玉を袋に入れた。
 入るのは一ヶ所だけとは限らないものね。

 私たち四人はタオルを手に雪がはらはらと降っている夜道を歩いた。
 さきほど迷って何度かぐるぐると回った石畳の道だ。
 街灯がぼうっと辺りを照らしていて、木の枝や蔵の屋根に積もった雪が白く光っている。
 いつの間にかがっちゃんの手には共同浴場の鍵。
 私は滑らないように足下に注意して歩いた。




 「あれー、おかしいな」とyuko_nekoさんが呟いた。
 どうも今日はみんなで道に迷う日と決まっているらしい。
 「この辺で右に入るんだよ。狭くて判りにくい道なんだけど・・・」
 がっちゃんがもう過ぎちゃったんじゃない?と言うが、yuko_nekoさんはもっと先かもしれないとずんずん歩いた。
 しかし、
 「・・・竹の湯まで来ちゃった。やっぱり行きすぎだ」と溜息をついた。

 石畳の道の左手に野沢辺りにありそうな共同浴場の建物が建っている。
 「ここじゃないの?」
 「ここは竹の湯。さらっとしたお湯なのよ。先にとろっとしたお湯の松の湯に連れていってあげようと思っていたんだけど」とyuko_nekoさん。
 竹の湯にも興味がありそうな私を見て、がっちゃんが鍵を渡してくれた。
 鍵を開けると、シンとして見えた竹の湯だったがたたきには一足の靴が揃えておかれていた。
 「誰か入っているみたい」
 私たちは竹の湯を後にして、もう一度松の湯に至る小径を見つけようと引き返していった。



湯宿温泉の共同浴場のひとつ 竹の湯




1-5松の湯は何処だ?へ続く


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