既に夕食前に
共同浴場の松の湯と竹の湯に入ってきたyuko_nekoさんが連れていってくれることになった。
子供達は寝る前に宿のお風呂に入るだけでいいと言うので、私とパパとyuko_nekoさんとがっちゃんの四人で出かけることにした。
「共同浴場っていくら?」と聞くパパに、
「百円」と返答して、それからちょっと考えると私は自分でも三つぐらいの百円玉を袋に入れた。
入るのは一ヶ所だけとは限らないものね。
私たち四人はタオルを手に雪がはらはらと降っている夜道を歩いた。
さきほど迷って何度かぐるぐると回った石畳の道だ。
街灯がぼうっと辺りを照らしていて、木の枝や蔵の屋根に積もった雪が白く光っている。
いつの間にかがっちゃんの手には共同浴場の鍵。
私は滑らないように足下に注意して歩いた。