◇◆野沢温泉&子連れスキー旅◆◇

8.野沢温泉春山スキー大会の雪穴掘り大会と地酒の水尾大盤振る舞い

　赤いネットで仕切られたスペースに、ゼッケンをつけた大勢のグループがいる。
　その人たちは雪の上に赤いスプレーで描かれた円の部分をせっせとスコップで掘っていた。
　最初は交替で、最後の合図の後では全員で。
　当然スコップは一グループに一つしか渡されていないので、残りのメンバーは素手だ。
　死に物狂いで掘る人、疲れ果てて寝転がる人、もうさまざま。
　途中で折れたんだか刺さって抜けなくなったんだかスコップの変更を要請した人もいたようで、大会司会者に前代未聞ですなんて呆れられていた。

　賞品は、優勝は野沢のコシヒカリ10キロ、2位はリポビタンD 1ケース、3位は野沢菜詰め合わせ。
　なんか野沢温泉らしいラインナップ。
　ちなみに参加賞はアサヒ ワンダ1ケースだった。

　あれ、いつの間にかパパが紙コップを持っている。
　「どしたの、それ？」
　「・・・そこで配っている」
　見ると、雪穴掘り大会開場のすぐ近くで飯山の地酒 水尾を配っていた。
　折りたたみ式の長テーブルに酒樽を乗せて、キャップをかぶったスキーウェアのお姉さんが通りかがるスキー客にふるまってくれる。
　イベントを行っているからだろう。
　私もありがたく一杯もらってきた。
　しかしパパはこういうことは目端が利くんだから、もう。