車から降りた子供たちが真っ先に気づいて駆け寄ったのは玄関横の番犬。
ドロボウが来てもワンとも吠えない可愛らしい雪の番犬で、尻尾がぴんと立っている。
何より子供たちを喜ばせたのは、雪の番犬の横に雪の餌皿が置いてあり、ちゃんと雪のドッグフードが入っていたことだ。
か、かわいいね。
玄関にいた従業員のお兄さんが、「私が作ったんです」とちょっと照れながら教えてくれた。
旅館たにがわの玄関の玄関を一歩入ると、周辺の雑然とした雰囲気が消えて空気が変わったような気がした。
きっちりとスリッパが並べられている。
パパは車を駐車場に入れるため遅れていたので、私は子供たちを連れて上がった。