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◇◆冬の群馬◆◇
雪煙と湯煙旅

15.窓ガラスのメッセージ










 旅館こばやしは部屋の広さや作りなどは綺麗で旅館らしさがあったが、夕食はまあ合宿所や民宿クラスだった。
 といっても湯宿のみやま荘には負けるものの料金から言えば十分だと思う。
 夕食は大広間で、ちょうど隣のテーブルにいた一家も家族連れ。幼稚園生ぐらいの男の子がいる。
 パパが私をつついた。
 「あの子にさっきお風呂で会ったんだけど、おじさん、彼女いるって聞かれた。自分はいるんだって自慢されちゃったよ」
 ・・・。
 「で、あなたは何て答えたの?」
 レナが「ママが彼女だよね」と言う。
 ちらちらとみんなでその子を見た。
 きっと彼女は幼稚園のクラスメートかな。彼女できたのが嬉しかったから自慢したくなっちゃったんだよね。子供でも男の子だね。なんか微笑ましい。
 もしかしてパパ、負けてる?

 食後は部屋に戻って。
 ちび姫ちゃんの部屋は突き当たりだけど、カナやレナと一緒にいたいから私たちの部屋に来る。
 外と中の温度差で窓ガラスが曇っている。
 そこにちび姫ちゃんが指で「すき」と書いた。
 誰のことかなぁ。そういえばみやま荘のお風呂で誰かにチョコあげたって話を聞かせてくれたよね。
 後から部屋に入ってきたうちのパパが「すき」の前に「パパが」と書いた。
 それを見てレナが「すき」の後ろに「じゃない」と書いた。




 子供たちを連れてお風呂に行くと、もう三人は自分たちでちゃっちゃと支度して入ってくれる。
 私もついでなので一緒に入った。
 旅館こばやしの公式サイトではTOP頁に温泉うんぬんと書いていない。
 一応「館内のご案内」などクリックしていくと、天然温泉を引いていると書かれているが、どんな温泉なのかといった記述は無い。
 そのせいか、温泉目当てに寄る人もあまりいないのか。
 後でフロントで立ち寄り入浴できるかうかがってみたが、受付時間はもとより料金すら「500円ぐらいかなぁ」と至極適当であった。
 そんなこんなであまり温泉の期待はしていなかったのだが、以外にも結構良い温泉だった。
 閑野湯という単純泉を引いていて、色は無色透明ながら湯の花も少し。
 柔らかいゆで卵のような硫黄の臭いもして、特に湯口の近くではそれがはっきりと嗅げる。
 肌触りは軽くきしきしとしたもので、湯上がりはすべすべと滑るよう。
 お風呂はおまけ程度と思っていた私はかなり満足した。

 ゆっくり入っていた私が上がると、脱衣所には既にパジャマに着替えた子供たちがいた。
 一番お姉さんのちび姫ちゃんが、一番おちびさんのレナの髪をドライヤーで乾かしてくれている。
 ちび姫ちゃん、本当にお姉さんになったね。


旅館こばやしのお風呂の画像は昼間撮影したもの


ちび姫ちゃん、レナの世話をやいてくれてありがとう



2-16明日の宿はどこにへ続く


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