沖縄・子連れで体験旅行!
*子連れ沖縄旅行記3*

9.森の宴

　私たちが車を停めたのを見て、店の人が母屋の中から出てきた。
　カフェは母屋の左手だった。
　森の中のちょっと洒落た雰囲気と、廃屋のあばら屋の中間みたいな、なんともいえないスペースが待っていた。

　手狭な蕎麦屋のような建物もあったが、私たちはその隣の吹き抜けの席に陣取った。
　屋根からは蔓性の植物がのし掛かるように垂れ下がり、辺りには手入れをしているのかいないのか、半分野生化したような植物が色とりどりの花を咲かせている。
　蝶も沢山飛んでいる。白い文様の入った黒い大型の蝶だ。
　メニューは、

• ふ～ちばーじゅう～し　600円
• ソ～メンちゃんぷる～　500円
• カレー　500円
• ひらや～ち　500円
• たぴおかチャンプルー　500円
• ドリアセット(スープ付き)　700円
• コーヒ　350円
• ティー　300円
• ハーブティ　350円
• アセロラジュース　400円
• ケーキセット(おやじの手作り)　600円　などなど

　普通のメニューと聞いたこと無い料理のメニューが混在している。
　ついでに言うと、「ー」と「～」の付け方が独特だ。

　流石に何度か沖縄に来ていると、ふーちばーじゅーしーぐらいは何であるか判るようになる。ふーちばーはヨモギで、じゅーしーは炊き込みご飯。
　しかし、ひらや～ちなるものは初耳だったし、タピオカはともかくそれをチャンプルーにするとは想像できない。

　カフェのマスターにお勧めを聞いてみた。
　「やっぱりふ～ちばーじゅう～しと、ひらや～ちと、たぴおかちゃんぷるーでしょ」
　「ひらや～ちって何ですか?」
　「沖縄風のお好み焼きね」
　「じゃあ・・・フーチバージューシーとヒラヤーチとタピオカチャンプルーをひとつずつ・・」
　「量、多くない?」とパパ。
　「そうかなぁ」全部味見してみたいけど。
　「一品の量は結構多いですよ」とマスターも言うのでひらや～ちを諦めた。