子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > 桜の古都巡り*奈良観光旅行記 > 3-2仁王門から登廊へ

◆◇桜の古都巡り◇◆
奈良観光旅行記

2.仁王門から登廊へ











 参道を歩いている間にも明るくなっていた。
 ちょうど正面の初瀬山の頂上あたりに朝日が当っている。
 門前の店が並ぶ参道を抜けると広い車道が横切っていて、道を渡ると長谷寺だ。
 正面に続くのは幅広の石段。右側に秋葉権現を祀る総受付。左に見事な満開の枝垂桜。


石段の正面に仁王門。仁王門には塞ぐように衝立が・・・



 その石段をさっきのカップルが下りてくる。あれ?どうしたんだろうなとすれ違いに石段を昇っていくと、見上げるような仁王門のところまで来て理由が分かった。
 門の前に衝立が置いてあって道を塞いでいたのだ。入山時間などが書かれていて、おそらくまだその時間が来ていないのだろう。
 そこでさっきの井谷屋の若主人に聞いた入り方が役に立った。衝立の隙間から入って進むと受付があると言っていたはず。たぶんカップルはそれを知らずにどこか別の入り口か受付があるのかと戻って行ったに違いない。





 人ひとりがやっと通れる隙間を抜けて、私たちは仁王門を潜った。
 入母屋造りの楼門は屋根は瓦葺で中央に大きな長谷型灯篭が吊るされている。
 ここを潜るとその奥は何だか別世界のようだった。斜め上方に向けて一瞬無限に続くかと思うような石段の回廊が続いている。
 等間隔に長谷型灯篭が吊るされ唐破風の瓦屋根の乗った回廊は登廊と呼ばれ、今あるこれは先ほどの仁王門同様明治27年に再建されたものだが、元々は平安時代に春日大社の社司 中臣信清が自分の子供の病気が癒されたことの礼に建造したもので、上中下合せて399段あるという。
 ガイドブックの写真で見た時はぎっしりと観光客がひしめいていた登廊は、朝早い今はシンとして、鬱金色の法衣を纏った僧侶が一人急ぎ足で登っていくばかりだった。


まるで無限に続くかのような回廊



3-3長谷寺の朝の勤行へ続く


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