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◆◇桜の古都巡り◇◆
奈良観光旅行記

3.長谷寺の朝の勤行






 登廊は繋屋、蔵王堂と二度ほど途中で折れ、斜面を登って鐘楼に出た。
 静かな石段を登りながらここは人の生きる現世から少しずつ天上に近づいているような回廊だと思った。
 後ろを振り返ると先ほどのカップルがまた戻ってきていた。
 鐘楼近くまで来るとかなり高いところまで登っていたことがわかる。そんなにたくさんの石段を昇った気はしないのだが。

 途中の蔵王堂で見上げる位置にあった本堂は、鐘楼まで登るとすぐ横にあった。
 本堂の一角に受付があり勤行の見学料を払う。
 若そうな僧侶がこちらへと履物を脱ぐ下足箱へ案内し、そこから本堂に上がった。


登ってきた



 長谷寺の本堂は国宝だ。
 初瀬山の中腹に建つ堂々たる懸け造りの建築物で、有名な清水の舞台を少し小さくしたような舞台が崖から張り出しているように見える。
 伽藍の屋根の下は、舞台に近い側は外陣として四方は吹き抜けで、その板張りの床に敷物を敷いてあり勤行の見学者が既に数人座っていた。
 私たちも指示されるまま二列目に正座した。カップルたちも同様に正座した。全部で10人ほどが今朝の見学者だった。
 本堂の中は写真撮影は禁止だ。


これが長谷寺の本堂外観。
勤行の行われた本堂の中は撮影禁止なので、勤行中の文中には、本堂以外で撮影した長谷寺のいろいろな所を貼っていく。



 座った正面が内陣で、正面には緞帳のようなものが掛けられ、正面左には法衣を着た僧侶たちがいるのが見えた。
 正面右にも部屋があり、この時は判らなかったが僧侶ではない数人の勤行参加者と思われる人がいて開始を待っていた。

 見学者は一人一つずつ、輪袈裟と表紙に開帳法要次第と書かれた蛇腹の経文が配られる。開くと般若心経などのお経が楽譜のように記載されている。
 楽譜のようにとは、梵字に一つ一つ読み仮名が振ってあるだけでなく、その発音がどれぐらいの長さや強さで上がる、下がる、回す、区切るなどのリズムやメロディーが一目でわかる記号が振ってあるという意味だ。五線譜よりずっと分かり易い。






3-4続・長谷寺の朝の勤行へ続く


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