◆◇桜の古都巡り◇◆
奈良観光旅行記
回廊から見る大仏殿は巨大だった。
中庭はその巨大さを際立たせるようにシンプルに芝生敷きであるが、縁取りのように回廊に沿って植えられている桜が満開で、さらに中門を背に大仏殿を正面に見やると、左手にそれは見事な桜の木があり、真っ青な空とのコントラストが見事だった。
大仏殿の手前中央に優美な菩薩像が浮き彫りになった八角灯篭がある。
その横を通り大仏殿に近づくと、南大門の時も思ったが、近づけば近づくほど大きい。それはもう遠くから見た時よりずっと大きいことがわかり、遠近感が狂ったと思うほど。
そして中へ。
大仏殿は外も中も撮影可能。ただし三脚使用は禁止となっている。
黄金の光背を背に人の世を慈悲の眼差しで見下ろしている廬舎那仏はやはり大きかった。
あの巨大な大仏殿の天井が低すぎると感じるほどに。
大きいことは力だ。
大きいことは権力だ。
奈良時代当時にこの巨大な廬舎那仏を前にした人々は何を考えただろう。