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◆◇長崎旅行記◇◆
小浜温泉湯祭りとハウステンボス

28.出島ワーフ













 大浦海岸通から出島は湾岸沿いに一直線なのだが、路面電車は乗り換えをしないと行かれない。
 どのみち大浦海岸通から長崎駅前に行く場合でも同じで、築島電停で緑から青の車体に乗り換える必要がある。
 長崎電気軌道は利用一回に付き120円の均一料金なので、乗り換えが生じた場合は、最初に乗った電車を降りる際に運転手にその旨伝えると、電車乗り継ぎ券というものが無料で貰える。
 乗り継いだ方の電車を降りるときにはこちらを出せば追加料金は生じない。

 黄昏時。
 ぽつぽつと街の灯りがともり始める。
 朝も反対方面から来て下車した出島電停で降りる。
 しだれ柳が中島川の川べりに薄緑の葉を揺らしている。
 仕事帰りのサラリーマンの姿もちらほらと。


出島ワーフ・・・こんな風に海を見ながらオープンエアの席で食事を取ることができる



 出島ワーフとは、長崎港に面した複合商業施設の名称で、蒲鉾を半分に切った形の建物を中心とした一帯を指す。
 出島ワーフの建物と港に挟まれた遊歩道をそぞろ歩く人影はまだまばらだ。
 日の沈んだ後もまだ空はほんのりと明るい。
 船や対岸のビルの灯りが少し波の立つ水面に反射している。

 遊歩道沿いのオープンエアのスペースに長崎港という食事処があった。
 海鮮系フードコートと居酒屋を足して二で割ったような感じの店だ。
 室内の席もあるが、寒くも無いし、港の灯りを眺めながら外のテーブルで夕食にするのもいいなと思った。

 貼り出されているメニューの丼物を見ると、まぐろ丼、いくら丼、うに丼・・・海ぶどう丼なんていうのもある。
 「ここにしようか」
 「賛成」
 港の方を向いたテーブル席につき、注文を決めて店内の従業員に声を掛けた。
 「海ぶどう丼とサーモン丼といくら丼ひとつずつ」
 運ばれてきたお盆を見てハッとする。
 ここどこだっけ?
 長崎?
 長崎の港なのに。
 店の名前も長崎港なのに。
 北海道でもないのに何故にサーモンとイクラ。沖縄でもないのに何故に海ぶどう。

 ちらちらと海に映る灯りを前に潮風に吹かれながらのんびり食事をしていたら、何かがポツッと当たった。
 店の人が慌てて出て来て、折りたたみ式だった私たちの頭上の屋根を出してくれた。
 雨が降ってきたのだ。
 ポツリポツリ程度の雨だったし、周囲はとっぷりと暮れていたので判らなかったが、そういえば出発前に見た天気予報では、四日間の旅行中、明日のみ雨マークがついていた。
 念のため、今朝荷物をコインロッカーに仕舞った時に折りたたみ傘を出しておいて良かった。

 このときはまさかこの雨がそんなとんでもない大雨の序奏だとは知るよしも無かった。
 そしてまさか九州から北海道まで見事に日本を縦断した記録的爆弾低気圧になるとは。


食べているうちにポツリと雨粒が・・・




2-29ホテルアマンディの送迎バスはどこに来るのか?へ続く


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