11.若井さんがやってきた
夕方のみらい一号館に帰ってきた。
早速、牡蠣や栄螺を囲炉裏で焼いていると、そこへみらいの家主の若井さんがやってきた。
手土産に持ってきて下さったのは、もぎたての夏野菜。トマト、茄子、胡瓜、ピーマン。どれも形は不揃いだが鮮度抜群。
雪解け前の春に泊まってあまりに寒かった5号館の囲炉裏の部屋は改めて天井を張ったと教えて下さった。
これで今年の冬はきっと過ごしやすくなったのだろう。
みらい特製どぶろくはまたまた品切れ。
いつも作る端から売れてしまうということなので、次に来る予定の年末年始には予約をお願いしなきゃ駄目かも。
今日は鯨波海水浴場に行って来たという話をしたら、若井さんは時々農作業に必要な塩水を汲みにあそこまで行くのだという話をしてくれた。
鯨波の水は綺麗なので、あの岩場の方にあった洞窟のところで汲んでくるのだそうだ。
若井さんの話はいつも興味深く面白い。
そしてまた、若井さん自身もこうしてみらいの宿泊客と話をすることで、どんなものや企画が貸民家みらいに有ったらよいか、また試してみたら良いか、いろいろ模索して研究を重ねているのだと思う。
パパは「次回、年末年始にはぜひもっとゆっくりお話を聞かせて下さい」と伝えて、玄関の外まで見送った。
若井さんの乗ってきた車が坂を下りて集落を抜けていくと、あとは一号館の外はすっかり静かになってしまった。