◆◇草津温泉と渋温泉◇◆
真夏の外湯巡り
女工館の向かいにあるのが繰糸場で、たぶんここが見学のメインになるところ。
繰糸場は入れる。
天井が高く、温室のように明るい。左右にずらーっと保存のためのビニールを掛けられた自動繰糸機が並んでいる。
建物の奥の方は展示のためにビニールを外された部分があって、油で黒光りする機械はケンネル式などと説明のパネルが下げられている。
またこの繰糸場では今も同種の機械で生糸を生産する希少な長野の工場の様子を映像で紹介していて、当時この富岡製糸場でどのように繰糸が行われていたかその雰囲気を見ることができる。
外に出ると暑さと湿度で倒れそうになる。
蝉が鳴いていて、周りを歩いている見学客もみんな扇子やパンフレットでパタパタ仰ぎながらフーフー言っている。
一番奥がブリュナ館。
フランス人のポール・ブリュナの居住地だった建物だ。この人はいわゆるお抱え外国人、お雇い外国人と呼ばれる人の一人で、製糸の指導者として雇われ、1875年までの2年間家族とともにここに住んだ。
ブリュナが退去した後は工女のための夜間学校の施設として使用され、読み書き裁縫の教育の場となった。
言われてみれば学校の建物らしい雰囲気もある。