白い四角いホテルセランの駐車場の一角に建つ
遠見の湯は、洋風とも和風ともつかない屋根のとがった茶色い板張りの建物だった。
ここの営業時間はちょっと変わっていて、平日は午後3時から午後10時まで。
但し今日は土曜日なので土日祝日の営業時間、午前11時から午後10時までが適用される。
受付で入浴料を支払い、早速お風呂へ。
ちらっと狭い洗い場を見て、シャンプーリンスが置いてないみたいと思った。
「カナ、レナ、昨日の夜は洗えなくて、今日どこかで髪を洗おうねって言っていたけど、どうもここも洗えないみたい。ごめんね」
シャンプーリンスは車に積んであるのだが、もうここまで来ちゃったら取りに戻るのもなぁ。
でも脱衣所から洗い場に移動してみたら、シャンプーはちゃんと置いてあるのに気づいた。
よくある普通のボトルではなく、壁にくっついている式だったのだ。
遠見の湯は内風呂にあたるものがない。
洗い場は室内だが、お風呂は露天風呂のみ。
特にスキー客を見込んでいるならば、洗い場だけでも室内なのは嬉しい。冬は寒いから。
町を見下ろす斜面に作られているので、遠見の湯の名に恥じず、とても見晴らしが良い。
馬曲温泉もだけど、とにかく湯船に肩までつかった状態で景色が見られるのは最高。