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◆◇夏休み函館紀行◇◆
母娘函館観光旅行記

2.市電1日乗車券と市電・バス共通1日券とどちらがお得?






 湯の川温泉まるせんから、路面電車の湯の川温泉駅まで徒歩約20分ぐらい。
 駅よりバス停の方が近いのだが、一昨日時間を合わせるのに苦労したように、バスは本数が少ないのだ。

 人しか渡れない細い橋を渡ってひと気の無い川沿いの道を昨夜とは逆に歩く。
 道の向かいに足湯のある湯の川温泉駅に到着したのは10時半ぐらい。函館駅方面の路面電車はすぐにやってきた。




まるせんから市電の湯の川温泉までの道。右下は昨夜も紹介したけど湯の川温泉の足湯。



 昨日、一昨日は小銭で乗車していた路面電車だが、今日は一日乗車券を購入しようと思っている。
 昨日も一昨日も函館の特に元町・ベイエリア方面をかなり広範囲に歩き回ったりしているが、路面電車を使ったのはどちらも行きと帰りの1往復だけだ。
 それに対して今日はたぶん何度も乗り降りすることになると思う。
 まず函館駅より二つ手前の新川町で降りて自由市場に寄ろうと思っているし、次に函館駅で降りて荷物をコインロッカーに預けたり函館朝市に行ったりしようと思っているし、さらに十字街の一つ先の末広町まで行って宝探しの続きをしようと思っているし、最後はまたロッカーの荷物を引き出しに函館駅まで戻ってこなきゃならない。
 ね、何度も乗り降りする予定だから、一日乗車券の方がお得でしょ?

 函館市電の一日乗車券は駅周辺の土産物店などでも扱っているが、もちろん車内でも販売している。
 路面電車に乗り放題で一日600円。

 そこで湯の川温泉駅を出て落ち着いたところで運転手に一日乗車券を買いたい旨伝えた。
 すると運転手は私たちの荷物を見て、今日空港から帰るなら絶対市電とバスの共通券の方がお得だよと言い始めた。

 えっ、でも・・・確か朝、路面バスの時刻表を確認した時はちょうど良い時刻のバスが無かったような。
 ここでちょっと説明すると、函館駅前と空港を結ぶバスは2系統ある。
 一つは直行便のシャトルバスで函館帝産バスが運行している。これは初日に空港から函館駅まで来るときに使った。
 もう一つが平成10年に函館市営バスを統合した函館バスが運行している路線バス。こちらは一昨日、函館駅から湯の川温泉まで行くのに使った。
 今やりとりしている共通券で使えるのは後者の函館バスの路線バスの方だ。
 「・・・」
 本数が少なくて不安であることを伝えても運転手は自信満々に飛行機の時刻に合わせてバスを走らせているから大丈夫だ。損はしないの一点張り。とにかく観光後に空港に向かうならバスも使える方が何かとお得だというのだ。

 飛行機に合わせてバスが出るなら損はしないのかな。もしかしたら今日の移動で市電だけじゃなくてバスを使う可能性だってゼロとは言えないし・・・

 釈然としないまま、じゃあ市電とバスの共通一日券を・・・と三人分購入すると、一枚1,000円だったので3,000円になった。





 釈然としなかったのでバスの座席に戻ってからスマホを起動した。
 まずバスの時刻表を検索する。
 出てきたのは今朝、自分がまるせんを出るときに確認した函館市観光案内所で貰ったのと同じ内容のものだった。
 眉間にしわが寄る。
 何度数えても路線バスの本数は一日5本だった。
 しかも午後の便は5時20分に函館駅前を出る一本だけ。
 どう考えても飛行機の運航に合わせて走らせているという時刻表には見えない。
 確かにこの5時20分のバスに乗れば、6時少し前に函館空港に到着する。
 函館空港には6時半頃に入ろうと思っていたから使えないというほどではないが・・・。

 手元の市電・バス共通一日券に目を落とす。
 勢いに押されて買っちゃったけど・・・

 やっぱり釈然としないのは性に合わない。
 私は次の停車で立ち上がって再び運転手の後ろに行った。

 「あのう・・・やっぱり不安があるのでバスとの共通券を市電だけの共通券と変えてもらうわけにはいかないでしょうか」
 運転手はまだ勧めたいようで、五稜郭方面から空港に向かう「とびっこ」という路線も使えるよと言ってくるが、もう五稜郭に行く予定は無い。
 すると、近くに立っていたメガネのお兄さんが、
 「空港に行く路線バスは本数が少なくて不便だから、みんな直行のシャトルバスを使うよ。料金も変わらないからシャトルバスを使った方がいい」と助け舟を出してくれた。
 運転手はそれを聞いてしょうがないなぁというように共通一日券を勧めるのをやめた。

 共通一日券はすぐに市電専用一日券と取り換えて差額は返却してもらえた。
 三人分で3,000円⇒1,800円になった。
 運転手は別に感じの悪い人ではなく、会社に共通券を勧めるよう教育されてそのまま行動しているように見えた。
 でも大荷物を持った観光客に片っ端から共通券を勧めると、絶対いつかトラブルになるような気がする。
 なんたって一日5便、中でも午後はたったの1便じゃあねぇ。
 対するシャトルバスの方は1日28便走らせている。1時間に2~3本のペースだ。

 後から考えると、二日前に買って結局無駄になったバスカードもあったわけだし、本当に共通一日券を買わなくて正解だった。
 午後のたった一本の便がそれほど予定時間と離れていないのに不安があった理由は、もしそのバスに乗り遅れたら後のバスがもう無いというものだ。
 それに対してシャトルバスならば、5時20分以降で飛行機に間に合う便が4本もある。
 これが精神的なゆとりを産む。
 本数の少ないバスでハラハラさせられるのは、もう長崎旅行の時に心底懲りている。

4-3はこだて自由市場へ続く


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