積善館でチェックインして案内された部屋は山荘の鬱金(うこん)。
本館、山荘、佳松亭と増改築を重ねただけあって、館内は迷路のようだった。
佳松亭側から入ればエレベーターで下がり、廊下を移動し、またエレベーターで下がるという判りにくい作りだ。
佳松亭の地上が5階にあたり、山荘が3~4階、本館が1~3階になる。佳松亭と山荘、山荘と本館がそれぞれ別のエレベーターで結ばれ、二つのエレベーターの間は鏡の廊下と呼ばれるところどころに目立たない鏡をはめ込んだバブル時の結婚式場がそのまま古びたような廊下で繋がっている。
またそれらの動線が直線でも無ければエレベーター自体も目立たない場所にあることもまた、迷路っぽさに拍車をかけている。
山荘の廊下などはかなりがたが来ているような風情だったが、歴史を感じさせる室内の作りは素晴しかった。