◇◆野沢温泉&子連れスキー旅◆◇
露天風呂は浴室の隅にあるドアを開けて階段を下りるとある。
外があまりに寒いので、滑らないようにと気を付けながらも階段を下りる足は自然と速くなってしまう。
露天風呂の浴槽は壁側は岩を組んだ作りで、開けた方は垣根越しに信濃五岳が見える・・・はずなんだけど、今日は天気が悪く何も見えなかった。
お湯はぬるかった。
長風呂ができそう。
寝転がれるよう浅くなっているところに横になり、岩を枕に空を見上げる。
風が吹くと粉雪が顔に落ちてくる。
ここでも雪だ。
もうあと三日もすれば四月とはとても思えない。
やっぱり温泉はいいなぁ。
しばらく温泉旅行にも行かれなくて、毎日家の狭いお風呂に入っては、なんかお風呂タイム楽しくない。入浴するの、義務みたいな感じと思っていたけれど、お湯が違うだけでこんなにも気分が違う。
また旅に出なくちゃなぁ。
今回の旅行はこれで終わりだけど・・・。
あけびの湯の駐車場・・・さっきの画像と地面を比べてよ。
お風呂上りに自販機で飲み物を買って、さあ帰途につこう。
最後にあけびの湯の玄関で売っていたリンゴとシイタケを買って外に出ると・・・何、この吹雪。
露天風呂でもはらはらと降っていた雪は益々激しくなり、お風呂に入っているちょっとの間に、さっきまでむきだしだったはずの駐車場のコンクリ面もすっかり雪で真っ白に染まっている。
やっぱり雪に追いつかれちゃったわけ?
急いで乗った車のフロントガラスも雪の結晶が張り付いて、こそげ落とさないことにはまったく外が見えなくなっている。
信州の雪、半端じゃない。
走り出してからも高速に乗るときにチェーンのチェックが入ったりした。
長野県内にいる間はずっと降り続いていた雪も碓氷峠まで。
上信越自動車道を走り続けて群馬に入るといつの間にか雪は止み、正面にぼんやりと大きな満月が浮いていた。
あの雪がやんだらきっと春が来る。
あの雪がやんだら信州に春が来る。
あの雪がやんだら・・・
おしまい