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滑川温泉湯治日記5-1


1.さよなら滑川

最終日 2004年5月6日(木)


 静かな朝だった。
 湯治棟は昨夜の泊まり客が三組しかいなかったからだ。
 昨日までは朝も6時前からぱたぱたスリッパの足音など行き来していたからだ。
 天気は回復して、青空がのぞいている。

 レナは軽いアトピーで、今回も旅行前、かなりかゆそうにしていた。このところ、一月に一度くらいの割合で温泉に出かけるので、かゆくなっては温泉に行き治癒して、またかゆくなる頃には次の旅行が控えているという感じだった。

 最初の二日ぐらいはまだ膝の裏など掻いていたが、昨日ぐらいからかかなくなった。湯治と言うにはあまりにお気楽だけど、温泉の効果はちゃんとあるのだ。


最終日はよく晴れた

すっかり自分の家の庭のように遊んでいるカナとレナ
滑川大滝方面へ至る吊り橋と、ゆで卵に失敗した源泉槽の小屋も見える

福島屋の炊事場
7室の湯治部屋は全てここを使用する
流しが狭くていっせいに調理するのは無理

10円玉を入れて使うガス
ここは小銭がないと火が使えない(笑)
みんなが集うベンチ
夜ここに座っていると友達ができるかも
ちなみに一階のベンチは従業員さんたちの憩いの場になっている

昼なお薄暗い廊下は、木造建築の良さと、すきま風が身にしみる

建物は高床式
川沿いなので土台が腐りやすいのだろうか 


 本当は最後の日は朝風呂に入りたかったが、パパに白布で入るから良いだろうと言われてあきらめた。
 荷物をまとめている間も、子供たちはいつもの宿の裏手でつくしを摘んだり忙しい。
 さあ準備完了と思ったらレナがいない。
 まさか川にでも落ちたのでは、と青くなったが、当人は一人湯治棟に戻って、「みんななかなか下に降りてこないんだもの」と、けろりとしていた。

 何だかたかだか4泊5日なのに、キミタチ、じぶんちみたいになってないか?

 出発の時、パパが言った。
 「またここに来たい人」
 「はーい」
 ちょっと小さい声だったけど、迷わずカナとレナは手を挙げた。


朝の混浴大浴場
晴れているせいかお湯の色は神秘的なブルー

混浴大浴場の湯口を真上から見たところ
ここから出ているのは下の湯源泉でぬるめ

浴室の天井は高く、湯気がこもりにくい

混浴露天風呂周辺 晴れているから朝風呂に入りたかったな




5-2.白布温泉へへ続く


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