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◇◆赤倉温泉◆◇
子連れスキーと温泉旅行

8.宿に戻ろう










 すぐに払われると思った雲だが、そのまま益々視界は悪くなる一方だった。
 「滑るときはみんなで離れないようにしよう」
 「判ったー」
 「私が先頭ね。ついてきてね」とカナ。
 笑っちゃうような霧の深さだ。
 10メートルも離れたらもう全然見えないくらい。
 できるだけゆっくり落ち着いて滑ろうと思うが、何もないところからいきなり人の姿が現れたりするから怖い。
 さっきのヨーデルのクワッドに乗ったら、何故かリフトの係員のおじさんがカナとレナにお菓子をくれた。うまい棒2本。不思議なサービス。

 天候は下り坂だからこの先晴れる見込みは無い。
 諦めて私たちは熊堂ゲレンデに戻り、一本滑って終わりにすることにした。
 朝9時半にゲレンデに来て5時間弱。
 十分滑ったと思うよ。

重たいから手伝って上げる



 和泉屋旅館に戻ると、女将さんが今日の宿泊者はあなた達だけだから男湯でも女湯でも家族で使ってと言ってくれた。
 ここは露天風呂はなく男女別の内風呂だけだが、お湯は赤倉山の地獄谷から引く共同源泉をそのまま掛け流しで使用している。
 火災で一度焼失したり戦争で跡取りを失ったりしたことから、すっかり当時の面影を無くしてしまったようだが、元々は赤倉温泉で一番古い由緒ある旅館だった。
 お風呂も決して広くは無いけれどお湯の良さはお墨付き。
 男湯と女湯では浴槽の形が違うのは知っていたが、男湯に入るのは初めてだ。
 男湯の浴槽は楕円形。後は女湯と同じで少し深い。
 カルシウムが析出物となってとげとげにこびりついた岩の湯口からはほんの少し硫黄の臭いのする熱い湯が出ている。
 きしきしとした引っかかるような肌触りで無色透明だけど湯の花が少し。
 疲れ切った足をのばすと間接の内側からお湯の熱さが沁みていくようだ。
 いつになく疲れる重い雪だった。
 明日は筋肉痛になりそう。




和泉屋旅館のお風呂までのアプローチ




1-9霧の中の赤倉温泉へ続く


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