子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > 本栖湖・浩庵キャンプ場便り3 > 2-5古湯坊源泉舘

本栖湖・浩庵キャンプ場便り
*水着で過ごす湖畔の休日3*

5.古湯坊源泉舘



 古湯坊源泉館は大市館の横にある細い路地を入ったところにある。
 ちょうど路地に入ると正面に赤い古びた鳥居が見えて、その右側に源泉館の別館神泉が、左側に本館の建物があった。
 足下湧出の浴槽があるのは別館の建物だと思い、先にそちらの入り口を入ると、「入浴ご希望の方は本館帳場へ」の文字。
 受付は本館でしなくてはならないようだ。

 別館もだが、本館の建物も路地向かいの大市館と比較するとえらく鄙びている。
 湯治場的と言えば聞こえはよいが、要はかなりがたが来ている感じ。
 日帰り入浴料は大市館と同じ千円の設定だが、古湯坊源泉館の方は受け入れ時間も長く気軽に立ち寄れる雰囲気がある。


大市館よりはるかに鄙び具合の増した古湯坊源泉舘 本館と別館の間に赤い鳥居


 帳場ではまず「混浴ですが宜しいですか?」と聞かれる。
 知らずに入って困る人もいるようで、先に伝えておくのが決まりのようだ。
 大市館のつもりでいたから、予備のタオルを取りにいったん車に戻った。
 古湯坊源泉館の混浴風呂は、一応タオルを巻いて入って良いことになっている(但し、厚手のタオルや膝下までのタオルは禁止と書かれていた)。

 入り口入ってすぐ、右手が男性用脱衣所、左手が女性用脱衣所になる。
 脱衣所は棚だけが並んでいる細長いもの。
 湯治中らしい古湯坊の文字入り浴衣を着た女性が一人、脱いでいるところだった。
 帳場でも「混んでいると思いますよ」と言われたが、やはり下部温泉は湯治場、日曜日の昼間でも、空くと言うことは無いらしい。
 脱衣所を出ると薄暗い石と岩を組み合わせた通路で、正面にいきなり男性用脱衣所の入り口がある。
 脱衣所だけは男女別だが、もういきなりここから共通スペースなのだ。
 右手奥に小さめの岩風呂が見える。
 ここは加熱浴槽。
 加熱浴槽の脇にシャワーとカランがあったので、これで軽く流した。
 トイレに通じる通路もある。
 まさに長湯仕様だ。
 左手は下へ降りる階段がついていて、見下ろすと15畳の広い浴槽に何人もの男女が入っているのが見えた。みんな静かに壁を背にして座っている。
 これが元から湯の湧いている岩盤を利用した足下湧出の天然源泉浴槽だ。
 先に入っていたカナもパパと一緒にここにいたので、レナの手を引いて恐る恐る降りていく。
 開放的な露天風呂などと違って、地下室のような浴室なので一種独特の雰囲気だ。
 降りていく途中で、壁の高いところに神棚が見えた。
 傷を癒すこの湯は、まさに神の賜だと思われたのだろう。


別館神泉の入り口入ったところ
昭和初期で時間が止まっているような雰囲気 脱衣所は狭く、そしてその奥が源泉の湧き出す天然の浴室に繋がっている




2-6.冷たい源泉へ続く


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