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◇◆がんばれ新潟◆◇
雪国のお正月2007

9.ラストコースは果てしなく






 さて、さっきも書いたが大沢ゲレンデのスタート地点からは2本のリフトがV字に伸びている。
 パパはまだ乗っていないもう一本のリフトを選んだ。
 スキーセンターに直結しているメインゲレンデに向かうリフトと違って、利用客もまばらだ。
 というか、私たちの前にはほとんど人の姿がない。
 何より不安なのは、隣のリフトはずっと大沢ゲレンデの横を通っていくので、リフトを降りたらどこを滑れば元の場所に着くかすぐに判るが、こちらは木立の上を通り、どんどんゲレンデと離れる方向に上っていくので、いったいどうやって戻ればいいのだろうと思うことだった。
 ああ、私はさっさとスキーは切り上げて、大沢山の幽谷館のお風呂でのんびりしたかったよー。

 ふいに前方でざざーっという音がした。
 リフトの下に小川が通っていて、そこに向かってひとかたまりの雪が崩れたのだ。
 何だか嫌な予感がする。
 本当にこのリフト、どこまで上っていくのだろう。
 いつの間にかまた雨が降り出した。
 空も灰色で光は全然見えない。

 ようやく終点に着いた。
 とにかくここから上ってきただけの距離を滑り降りれば駐車場に着くのだ。
 そう思ったが、なんと信じられないことに、滑り降りようとした方向では大きな赤い×印の看板が通せんぼうしていた。
 コース・クローズド。
 なにそれ。
 すぐ隣には次のリフト乗り場。
 ここからは滑って他の場所に移動することができないようだった。
 仕方なくもう一本リフトに乗る。
 本当に私たち、元の場所に帰れるの?

 リフトからちらりと見えたコースはかなり急斜面に思えた。
 どこからゲレンデに出るのか判らないけれど、元の場所に戻るには今のコースを滑るしかないのだろう。
 軽い気持ちで一本リフトに乗ったはずが、今はどこまで連れて行かれるのかさっぱり判らなくなっている。

 次のリフトの終点も降り口がなかった。
 仕方なくもう一本リフトを乗り継ぐ。
 きっとこの辺りは当間ゲレンデの一部なのだ。
 大沢ゲレンデであのリフトに乗ったとき、特に注意事項など伝えられなかったから、ちゃんとあっちに戻るコースは用意されているはずだが、果たしてどんなロングコースになるんだろう。

コースはとても荒れている上に迷い道のようになっている



 ようやく・・・本当にようやく滑ることのできるコースに着いたようだ。
 でもどこが本当のコースなのかよく判らない低い灌木がところどころに生えているたらたらの狭い道。
 雪だか雨だか判らないものがしとしとと降る中を、ほとんど初めて板をつけたようなボーダーの集団が一列になって滑っている。
 あまりにコースがなだらかなので、ほとんど板が滑らない。
 コースにはボーダーが練習するからついたのか、妙なくねくねの溝があり、スノーボードの人たちはみんなそこをなぞるように滑っていた。

 何人もボーダーを追い越した。
 かなり大沢ゲレンデから離れてしまったような印象があったので、私たちは気が急いていた。
 そのうちに益々コースはコースらしからぬ様相を帯びてくる。
 灌木の間を縫って、近道だかけもの道だか判らないようなところを適当にスキーやボードの跡が残っている。
 こんなところで道に迷ったら最悪だ。
 それに間違えて滑り降りてしまったら、板をかついでスキー靴で上ってこなくてはならない。それも子どもたちを連れて・・・そんなの絶対に嫌。

 斜めに斜面を降りるところがあったり、迂回路のように雪のない季節は道路になるような道があったり、すっかり訳が判らなくなりながら少しずつ下に下っていくと、ボーダーの一人が板を外し抱え上げて木立の奥に消えていくのが見えた。
 何で板を外すのだろうと思って後を追うと、その向こうはただっ広い雪の平原になっていた。
 なんじゃこりゃー。
 右も左もほぼ平ら。
 もちろん正面も。
 ここは雪がない季節は何になるんだろう。もしかして水田か畑?

 とにかく斜度が無いと言うことはスキーが滑らないということ。
 つまり歩くしかない。
 板をはずしてかついでも、板をはいたままストックやハの字を使って歩いてもほとんど速度は変わらない感じ。
 とりあえずそのまま歩き出した。
 もう嫌、こんなコース。
 クロスカントリーをしにきたんじゃないんだけど。

 レナはストックを持たない。
 滑るときも使わないし、歩くときはちゃっかり誰かに押してもらったり引っ張ってもらったり。
 パパがひいひい言いながらレナを押して進めた。
 自ら「レナタクシー」とか呼びながら。
 あんまり無理するとぎっくり腰が再発するよ。
 「レナ、自分で歩きなさい」と私。
 「だって歩けないんだもん」とレナ。
 滑るときは立派なのに、歩くときは最低。
 対するカナは黙って自分で歩いている。えらいぞ。
 「レナ、こうやってハの字で歩くんだよ」
 押してあげる甘いパパに変わって、ママとカナとで歩き方を指導する。
 「だってそうやって歩いても全然先に進まないんだもん。押してー、引っ張ってー」
 「駄目。自分で歩くの。滑るだけじゃなくて歩く練習もしなくちゃ」
 嫌々ながらようやく足を前に出すようになり、ふとコツが判ってきたのか、やっと少し自力で前に進めるようになったとき、目の前が開けた。
 さっきまで見上げていた大沢ゲレンデのメインコースに戻ってきたのだ。
 辿り着いたところは駐車場から見上げるコースの途中に横から合流しているポイントだった。



5-10立ち寄り温泉は気軽さ優先へ続く


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