子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > がんばれ新潟 古民家で過ごす夏休み > 2-3海の家 千鳥

がんばれ新潟 *古民家で過ごす夏休み*

3.海の家 千鳥



 鯨波海水浴場は日本の渚100選にも選ばれたことのある新潟県屈指の海水浴場だ。
 海に向かって右手には岩場が、沖の遊泳禁止区域との境にはテトラポットが積んである。
 道と海との間に何軒も海の家が建ち並ぶ。
 それぞれの海の家に前では日焼けした若い呼び子たちがてんでに団扇を振りながら「こちらへどうぞー」と笑顔で道行く車を勧誘している。
 賑わう呼び込み合戦の様子は、昔、静岡に苺狩りに行った時を思い出した。
 あのときも各ビニールハウスの前で若い子たちが大きな苺のおもちゃを振り回しながら勧誘していたっけ。

 選びかねて行きすぎて、海に突き出した大岩の洞窟の先のトンネルを潜ると、新潟県柏崎マリーナだった。
 白い瀟洒なモーターボートなどがいくつも停泊している。
 戻って最初に目に付いた海の家に車を入れた。
 それとも団扇を振っていた女の子がパパの好みだったのかも。
 車から水着姿で飛び降りてきた子供たちを見て、海の家の若い男の子たちは、
 「おお、水着ギャルだ」
 「水着ギャルだ」と、大サービスでもてはやしてくれた。


いくつも並んだ海の家の前では、それぞれ団扇を持った若い従業員たちが呼び込みに忙しい 鯨波海水浴場の端にある洞窟。もしかしてこれが鯨に似ているとか?


 このあたりの海の家はどこも駐車場が無く、同行者と荷物を降ろした後、運転手は鯨波駅の方まで車を置いてこなくてはならない。
 駐車場から海の家までは係りのお兄さんが送迎してくれる。
 私たちが入った海の家は千鳥という名前。
 運送会社が季節経営している海の家で、送迎してくれたお兄さんも普段は運送の仕事をしているのだそうだ。
 「この辺の人なの?」とパパが聞くと、
 「いやぁ、静岡の出身なんですが新潟県中越地震の時にボランティアとしてやってきて、そのままこっちに住み着いちゃったんですよ」と答えが返ってきたという。
 そのうえ彼は、東京にも大きな地震があったらしいじゃないですか、大丈夫ですか?と、こちらの心配もしてくれた。
 こんな若者がいると日本の未来も捨てたもんじゃないと思う。


海の家 千鳥 正統派 日本の海水浴場の風景




2-4.灼熱海岸 足裏限界へ続く


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