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◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記

26.にぎやかな夜の清水坂











 清水寺に行くには清水道バス停で降りて清水坂を登るか、五条坂バス停で降りて茶わん坂(清水新道)を登るかが近い。
 普通に清水道で降りて清水坂を行くことにしていた。

 清水寺は修学旅行の記憶は無い。金閣銀閣はもちろん龍安寺や二条城や三十三間堂の記憶もあるけど清水寺は行ったか行っていないかも覚えていない。
 しかし大人になってからは三回ほど行っている。
 昼間が二回、ライトアップが一回、どちらにせよ全部十年以上前の話だが、行くたびに感動するので今回も外せないと思っていた。





 清水坂はとても賑わっていた。
 道を間違えようもないほどに大勢の観光客がぞろぞろと歩いていた。
 特に三年坂と合流した先は道の両脇も土産物屋や甘味処が軒を連ね、道幅いっぱいに観光客がカメラやら団子の串やらを手にさざめきながら歩いている。
 店の灯りも街灯も提灯もすべて灯されてはいるが明るすぎず、さながら黄昏時のような足元は見えるが人の顔はぼんやりとしたような淡い影になっている。
 祭りの夜に歩いているような高揚感。
 さっき市バスで不快な目にあったことなどもう忘れた。
 ときおり道の傍にほのかに照らされた大きな桜木が覆いかぶさるように枝を伸ばしいっぱいに花をつけている。





 坂を登っていくと夜空を横切るサーチライトのような光が見えてきた。
 子供たちはこれを怪光線と呼んだ。
 登りつめると判るが、この怪光線は背後の音羽山から発している。清水寺のライトアップの一部だ。

 益々人は増えてきた。ぶつからずにすれ違えないほどだ。
 わずかに左にカーブしたら、ちらちらと正面に朱塗りの建物が見えてくる。
 坂の上までくれば判る。
 その建物の巨大さが。
 左に仁王門。
 右に西門を従えた三重塔。
 夜だから威圧感があるのか、ライトアップされているから闇に浮かび上がっているのか、それはもう凄い迫力で、これだけで清水寺に来た甲斐があったと思う。
 ゾクゾクする。
 もし日本が好きで遊びに来た外国人がいたら、絶対に見せたいと思う、夜の清水寺。






2-27清水寺ライトアップへ続く


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