晩秋の草津旅行記

初日　2006年11月24日(金)


　もう今月ほど予定が狂いっぱなしの月は無かった。
　子どもたちの小学校にたまたま飛び石で平日休みの日があったため、もう一年近く前からこの休暇を活かそうと、旅行計画を立てていた。
　11月半ばでしょ。
　場所によっては紅葉の季節。
　やっぱり箱根だな。
　もうずーっと行ってないし、もしパパが子どもたちの休みにあわせて全部は有給を取れなくても、途中から母子旅行にして電車で帰ってくるとしても便利な場所だ。
　泊まるとしたらどこがいいかな。
　某会員制の施設でも狙ってみるか。
　そこまで具体的に考えていたのに、前月にパパは異動になり、途中から二手の計画どころか月前半はまったく有給が取れないことになった。
　私と子どもたちだけで行くなら、紅葉を見に行っても仕方ない。
　きっと子どもたちは紅葉よりもテーマパークの方がいいと言い出すだろう。

　二つ目の計画は東京ディズニーリゾート。
　せっかくの平日休みが飛び石であることを活かせないけど、そもそも飛び石平日を旅行で活かすためには一日は小学校を休ませなくてはならない。
　それはやっぱり後ろめたい。
　仕方ない、単発でTDRだ。
　ちょうど11月半ばから後半のこの時期は、埼玉県民感謝週間で、埼玉のコンビニ行けばパスポートを安く買うことができる。
　しかもクリスマスイベントは始まっているし、気候的にも真冬よりマシだ。
　去年のこの時期はディズニーランドのクリスマスファンタジーを見に行ったし、今年もハロウィーンイベントを見にやはりディズニーランドに行ったばかり。おまけに行こうと考えている日はディズニーランドで記念品配布があるので混む予想。
　これはランドではなくシーに行くのが賢い。
　よし、ディズニーシーにしよう。
　・・・そう決めたのに。
　今度は小学一年のレナが体調を崩した。
　熱を出し咳も止まらず一週間近く学校は休み。
　ぎりぎり平日休みの二日前には平常に戻ったが、流石に病み上がりを海風できんきんに冷えて大混雑のアウトドアスポットに連れ出すわけには行かない。
　TDRも泣く泣く諦めた。

　もうどこにも行けないとすっかり腐っていた私たちに、友人のyuko_nekoさんから「四万温泉に行きませんか?」という誘いが入ったのはもう11月も半ばを過ぎてからだった。
　四万温泉では去年の11月もみんなで集まって一足早い忘年会をしている。
　四万たむらに泊まってわいわい楽しくやっている。
　本当は去年から既に今年も11月に集まろうと言っていたのだが、これもいろいろ事情があって流れている。
　だから四万には行きたい。
　二つ返事でOKした。

　・・・ところが、この計画もぽしゃってしまった。
　二度有ることは三度有る。
　もういい。
　今月はお出かけに縁がないんだ。
　そう思っていたところに最後の企画が持ち込まれた。
　四万に一緒に行こうと言っていた晶ちゃんが、四万が延期になったなら草津に来ませんかと誘ってくれたのだ。

　長い長い前降りだったが、ようやくこれで旅行記を始められる。
　11月最後の飛び石連休。
　連休であることを活かせはしないが、週末を利用して草津に行く。
　金曜日の授業を終えた子どもたちを車に乗せて、午後3時、私たちは東京を出発した。