◇◆冬の群馬◆◇
雪煙と湯煙旅
ちょうどこのとき、イベントが始まった。
田園プラザかわばの道の駅ホール前に人だかりができて、何か配られている。
パパが子供たちを呼んでおいでと言うので私がカナとレナを呼びに行った。
カナとレナとちび姫ちゃんで一緒に遊んでいるのかと思えば、何故かみんなバラバラだった。
ちび姫ちゃんはお母さんのyuko_nekoさんに呼ばれて一緒に行動していたようで、カナは遊具の所、レナは離れた雪の上でそれぞれ別々に遊んでいた。
声を上げて呼ぶと、カナはやってきたがレナがなかなか来ない。
「早くおいで」
「なんでー?」
なんでと言われても・・・私もなんでかよく知らない。
「とにかく何か始まったみたいだからおいで」
なかなか集まらない子供たちをようやくホールの前に連れていくと、係りのおじさんが先の方に白いものをつけた棒を配っている。
カナとレナが行くとちょうど配り終えてしまったようで、次の回にしてと言われてしまった。
「・・・」
そこへパパがやってきて、カナとレナの分も貰っておいたからと二本の棒を差し出した。
棒の先についているのはパンの元で、これを伸ばして棒にくるくると巻き付けて自分たちで焼くらしい。
レナはすぐ棒を受け取ったが、カナは受け取らない。
来たくないのに呼ばれたとか、自分で受け取れなかったとか、何か気に入らないことがあって拗ねているようだ。
仕方なくカナの分は私が焼いた。
バーベキューコンロを大きくしたようなものが二つ設置されていて、炭の上に棒を突き出してくるくる回しながら焼く。
子供はついつい火に近づけすぎて焦がしてしまうことが多いようだ。少し遠火にしてじっくり焼くのがいいみたい。
パンの材料はちゃんとしたパン屋で作っているものだそうで、しばらく回しているといい具合にきつね色になってきた。
出来上がりはふっくらぱりぱりで美味しかった。
この焼き方、キャンプの時なんかでもできそうだ。