子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > 実りの山梨*御坂路さくら公園キャンプ場 > 2-7美味い馬刺を買う

◇◆実りの山梨◆◇
御坂路さくら公園キャンプ場

7.美味い馬刺を買う








「入荷」したのか「売り切れ」なのか、「刺身としてお食べになる場合は本人の判断で」とか、突っ込みどころ満載の張り紙



 花かげの湯に行こうとした段階で、yuko_nekoさんたちと私はせっかくここまで来たのだから二ヶ所ぐらい温泉に入りたいねという話をしていた。誰かがマッサージをしてもらっている間に、残りのメンバーは交替で他の温泉に入ってくればいいよなんていう話になっていた。
 行き先がはやぶさ温泉になってからも、yuko_nekoさんは近くに鼓川温泉というところがあって、ここも硫黄の臭いがするいい湯なんだよと話してくれた。
 「さ、帰るぞ帰るぞ」
 えーっ、鼓川温泉は? と思ったけど、パパは有無を言わせなかった。実際子どもたちをどうするかという問題もあるし、仕方がないので一度キャンプ場に戻ることにした。
 「まあいいよ、いったんキャンプ場に戻ってからまた後で来ればいいよ」yuko_nekoさんが慰めてくれた。
 私もみんなもこの時点では御坂路さくら公園キャンプ場と鼓川温泉を往復するのにどれほど時間が掛かるか判っていなかったのだ。





 「でね、この辺りに旨い馬刺の店があるんですよ」とがっちゃん。
 今夜はさっき鮮魚センターで買った牡蠣と馬刺だ。
 たぶん塩山の辺りだと思う。道は細く、まるで昭和初期で時間が止まったようなレトロな商店街に車は入った。
 「どうやって見つけたの?」
 「花かげの湯がこの近くで、たまたま車で通って見つけたんですよ」
 店の名は、「肉のはせ川」。
 「馬サシミ」「馬スキヤキ肉」「馬ボイルモツ」と書かれた手書きの紙が貼ってある。もちろん牛豚などの肉も揃っているし、近くの山梨市三富地区(旧三富村)特産のイノブタの肉もある。
 yuko_nekoさんは特上馬トロサシミを頼んだが、店の中にいた小柄なご主人が切らしていると伝えてきた。
 「いつも特上は切れてるんだよね。それじゃ、580円の馬サシミを。真空パックにしてね」
 ご主人は冷蔵庫から赤い固まり肉を出すと使い込んだ包丁で切り始めた。
 「真空パックにすると肉がくっついちゃって外し難いんだけど、色が変わらなくていいんだよ」とyuko_nekoさんが教えてくれる。
 「うちの馬刺は極上だよ。東京の方にも出荷しているんだ。うちは何たってこの辺りで一番古い肉屋だからね。三代続いた肉屋はなかなか無いんだよ」
 さらに花かげの湯の話になり、yuko_nekoさんがあそこの食堂が変わってしまって蕎麦ぐらいしか置かなくなってしまったと嘆くと、花かげの湯に入っていた業者が道の駅花かげの郷まきおかに移ってしまったんだという話も教えてくれた。

 店を出て、yuko_nekoさん。
 「何だか山梨の人ってしゃべり出すと止まらない人が多いね」
 うんうんと肯く私たち。
 さっきのマッサージ師さんや、キャンプ場の管理人さんだってそうだったじゃない。
 山梨の人って、最初は口べたに見えても、とにかく話し出すとずんどこ話し続けちゃう人が多いのかも。











2-8思ったより遠い道のりへ続く


実りの山梨*御坂路さくら公園キャンプ場 目次 | 子連れ温泉ガイド地熱愛好会HOME