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◆◇かみのやま・赤湯温泉外湯巡り◇◆
大人旅

16.消えた切符






 時刻は5時50分。
 あと15分ほどで山形方面行きの電車が出てしまう。
 昼間、初めて上山城を見た橋を過ぎたところでちょっと道を間違えたが、何とか6時には駅に着くことができた。


かみのやま温泉には古い建物も多い



 後はさっき途中下車のスタンプを押してもらった新幹線の切符を使って改札を通るだけ・・・
 と、思ったのに、無い、無い、無い。
 いつも切符を入れておくスマホのケースにも無い。鞄の内ポケットにも無い。コートのポケットにも無い。財布の中にも無い。
 もう思い当るところが無い。
 何で切符が無いのー!?
 確かにさっきパパが駅員さんにスタンプを押してもらったのを見たのに。
 み、見たのに・・・見た・・・けど・・・それからどうしたっけ? 記憶に無い。





 とにかくこれ以上迷っている暇は無い。
 諦めて切符を買おう。電車が来ちゃう。

 線路に雪の残る夜のホームには学生が沢山電車を待っていた。
 ごとんごとんと時刻通りに滑り込んできた電車はそこそこの混み具合で、私は座れたが立っている人も多かった。
 各駅停車なので山形駅の前に二つほどの小さな駅で停まる。それらの駅でも昇降があり、振動に少し眠気を感じだしたころ、山形駅に到着した。

 この電車に乗ることはメールで知らせていたが、駅に着いたら電話してねとパパに言われていたので改札を出る前に電話した。
 「何口から出ればいいの?」
 「東口。でもって右手にまっすぐ歩くとスケルトンのエレベーターが見えるからそこを右に曲がって階段を下りてその道をまっすぐ」
 電話で指示を仰ぎながらそのまま歩くと、駅を出て1分もしないうちに泊まるビジネスホテルに着いた。
 パパは既に部屋に入っていて、私が着くとすぐに夕食に出ようと言った。
 「良さそうな店を見つけたんだ。ここと駅の間だから本当にすぐそこ。郷土料理の店なんだけどいい?」
 「任せるよ」

1-17靴底がすべったわけへ続く


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