お風呂から上がっても期待したようには雲は取れなかった。相変わらず山の上半分ほどが熱い雲に覆われている。ひどすぎる。
そこでまた寄り道をすることにした。ちょうどまた、看板を発見。駐車場がありそこから700m徒歩10分ほどで元滝伏流水という景勝地に着くようだ。
行ってみるか。
駐車場の斜め向かいに遊歩道の入口があり、クマ出没注意の看板が立っている。普段なら気にしないところだが、一昨日、実際に車から野生の熊を目撃しているから笑えない。
遊歩道はとても歩きやすかった。杉の木立の間に真っ直ぐな小径が続いていて、右に水路、左は木立と笹薮でよく見えないが元滝川が流れているようだ。
陽も差してきて気持ちの良い散歩道。そう、青空が見えてきた。日差しの鮮やかさが目に染みる。
と、笹薮がガサガサと揺れて、すわ熊が出たか!?と本気でビビった。
いや違う。遊歩道を整備しているおじさんが笹を刈っていたようだ。思わずへなへなと力が抜ける。
小橋を渡ると川の流れがよく見えるようになった。瀬になっていて岩にはこんもりと苔が生えている。
最後は少しだけ山道っぽくなったが、そんなに荒れた道ではない。あっという間に伏流水に着いた。
いったんは地面に吸い込まれた水が、ここでまた地表に現れる。数十メートルに渡って浸み出すポイントがあり、いくつかのフォトジェニックな滝を作っている。
全体が滝のしぶきでうっすらと霞んで幻想的だ。小径の途中でも何人かの人に会ったが、滝の周辺には10人ぐらいいただろうか。三脚を立てて大きなカメラを構えている人だけでなく、タブレット端末で動画などを撮影している人もいた。
【たびねす記事はこちら 駐車場から10分!フォトジェニックな名水・秋田「元滝伏流水」】