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◆◇四万温泉・積善館の休日◇◆

9.生まれ変わった湯端温泉













 道路から見たときは判らなかったが、車を停めて敷地の中から改めて見回すと、湯端温泉はそれは綺麗に生まれ変わっていた。
 とりあえず真っ白な暖簾の下がる入り口のドアを開けると、これまた昔の湯端温泉を知っている身としてはびっくり。
 昨今のセンター系日帰り温泉のような型にはまった和風テイストではなく、そうだなぁ、都会のタウン雑誌で紹介される手作り感がありながら洒落たカフェ。
 バリの隠れ家リゾートあたりに通じるセンス。そして右手には緑の田んぼに張り出したとても居心地のよさそうなテラスが。
 ああ、あそこでのんびりくつろぎたいな。

 フロントで出迎えてくれたのは優しそうなお兄さん。
 前に湯端温泉を訪ねたときに応対してくれたおばあさんのお孫さんだった。
 ずっと憧れていたおじいちゃんの温泉を継ぎたい、その志を持って今年この湯端温泉を全面リニューアルして再オープンさせた。
 新しい湯端温泉に新しい風が吹いている。





 湯端温泉のシステムは基本貸切風呂。
 先ほど入ってくるときに見た入り口の別棟の浴室が外のお風呂と呼ばれていて、日帰り利用の場合は家族・カップル・グループなどでここを貸切利用する。
 だから先客がいる場合には、このフロント前のカフェスペースで待つことになる。
 このシステムは儲けという点では効率がよくないように思うが、昨今のニーズを考えればちょっと遠くからでも来る価値があると思う。
 ただ、混雑時はつらいので、先に電話を入れてみるのが良いのではないかな。
 私たちは急ぐ旅ではないので待つのは構わないが、この時も先客がいらした。20分ぐらい待ってほしいということだった。

 このカフェでほっこりしてるのもいいんだけど、20分待つならねぇ・・・
 パパが「待つついでにタバコ買ってきたいんだけど、最寄りの自販機かコンビニは無いかな」と若い主に問うと、徒歩圏に無いのは想定内として、車でも15分行かないと店が無いということが判明した。
 この辺がまた、町でも観光地でも無い証明か。
 なんだか妙に嬉しくなってしまう。
 「ついでに・・・今晩ここに宿泊・・・とか、急に頼んでも大丈夫かな?」
 「ああ、大丈夫ですよ」
 おっ。
 1泊旅行のつもりが本当に2泊旅行になったぞ。
 あいっかわらず行き当たりばったり。






2-10ゆばたのゆへ続く


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