子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > 四万たむらの休日2 > 2-13不公平な女湯

◇◆四万たむらの休日2◆◇

13.不公平な女湯








えっ、ポストじゃないの?



 入っていて、何だか不公平感を感じた。
 隣の大露天風呂は50人入れるサイズで景色も凄く良かった。それを男二人で独占している。
 こちらの女湯は4、5人でいっぱいサイズ、おまけに隣同士なのにどうも展望が良くない。そこに何故か女6人でぎゅうぎゅうと入っている(大人3人+子供3人)。
 「そっちはどう?」
 塀越しに呼びかけてみる。
 「うーん、最高」
 「ずるい~」
 「どうせ貸切なんだから両方入れば? 交替してあげるよ」
 よっしゃあと私たちはいったん上がった。
 子どもたちはいつものようにポケモン人形を使って湯船の中でのんびり遊んでいるようだったので女湯に残し、私たちだけ大露天風呂に移動することにした。
 でもバスタオル、車の中に置いてきてしまったからいったん服を着るしかないか。
 流石にドアの向こうは道路に面した空き地風で、もし誰かが通りかかったらみっともないことこのうえない。
 私たちは慌てて服を着て隣に移動した。
 がっちゃんと消しゴムさんは良い湯だったと上がって広い露天風呂を明け渡してくれた。

 移動のためだけに着た服なので、ちゃんと全部は身につけず、とりあえず一枚だけ着ている感じ。
 だからぬぐのも早かった。
 ふと振り返ると今度は私が一番ビリではなかった。やっぱり脱衣所でビリになるのは私が沢山着込みすぎているかららしい。


左が京塚温泉の女湯(小さ~い)。右が男湯(ここに写っているのは半分ぐらい。もっと広いのよ)






 「やったー」
 女三人で50人用露天風呂を占拠した。
 「絶対こっちの方がいいね」
 目の前の雄大な景色に目を奪われる。
 今でこそ葉も落ちて初冬の装いだが、もし紅葉真っ盛りの時期だったら稀にみる絶景風呂になること間違い無し。
 ちょうど斜面の途中に九十九折りの道路があるのか、単独のライダーがエンジンの音を響かせ登っていくのが見えた。
 「あのライダーくん、ぜーったいこんなところに露天風呂があるって知らないよね」








2-14初雪へ続く


四万たむらの休日2 目次 | 子連れ温泉ガイド地熱愛好会HOME