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◇◆四万たむらの休日2◆◇

2.甍の湯






 「あれ?」
 がっちゃんが足を止める。
 真っ正面が甍の湯の入り口だが男湯と書かれている。
 普通は隣に女湯があるものだが、ここでは見あたらない。
 タオルを手に浴衣姿で朝風呂に急ぐ周りの女性達はみんな甍の湯男湯の手前にある「森のこだま」と書かれたドアを出ていく。
 がっちゃんは、「ごめん、ここしか判らないや」と謝りながら男湯の中に消えてしまった。
 仕方なく私も森のこだまの方に行きかけて、背後にある幅の広い階段に気づいた。
 甍の湯の女湯は二階だったのだ。男湯とは隣り合わせではなく、上下二階建てになっていたのだ。そういえば露天風呂の森のこだまも同様だ。下が男湯で上が女湯。
 判れば話が早い。私はそそくさと階段を上がり、ちょうど男湯の真上にある甍の湯の女湯に入っていった。


朝の光差し込む甍の湯



 森のこだまに向かう女性の数が多かったのに対し、甍の湯は空いていた。
 それでもスリッパがいくつか。
 湯気の漂う浴室に入ると、湯船は四角いものが三つほど。
 一番手前のものは長方形で二つに仕切られているが下は繋がっているように見える。
 障子のようなデザインの窓から斜めに朝の光が射し込む。たぶんあそこから下をのぞくと作りから言って男湯が見えそうだ。
 浴槽の足下は玉砂利風で、品がよい。そろそろと入ってふーと一息ついた。
 お湯は温めだった。
 ぼうっとしていた頭もだんだん覚めてくる。
 ここも悪くは無いけれど、これだけ天気が良い朝だもの・・・せっかくだから森のこだまも行ってみよう。
 そうと決めれば善は急げ。
 朝食時間のことを考えると、8時前には余裕を持って部屋に戻っていたい。








2-3 晴れた朝の森のこだまへ続く


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