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◇◆四万たむらの休日2◆◇

16.既に真夜中






 お湯はやっぱりホッとする良い湯。
 特に強いものは無いが、芯から体を温めてくれる。
 メルヘンの湯の湯口は浴槽の中から突き出す黒い三角錐の中央だった。
 そこからひたひたと湯面に弧を描いてお湯が出ている。
 えんぴつさんがこの三角錐にぺたっと張り付いた。
 くららさんが「熱くない?」と問う。
 「ぜーんぜん」
 時間湯で鍛えた彼女にはメルヘンの湯ごとき何ともないようだ。
 「そうなんだよね、時間湯に入ってから熱い湯が平気になっちゃって」と私も言う。
 「体内の温度センサーが壊れちゃったんじゃないの?」とくららさんは言うが、熱いものは熱い、ぬるいものはぬるいとちゃんと判るのだ。ただ、平気で入れるようになってしまう。
 私もえんぴつさんの真似をして、三角錐にぺたりと張り付いてみた。
 「大丈夫、熱すぎないよー。ちょうどきもちいいかも」
 そんな私にくららさんは変だ変だと繰り返し、私たちは益々ぺったりと張り付いた。
 端から見たら絶対変だと思うけど。


四万グランドホテルのメルヘンの湯



 あすなろで盛り上がって思ったより遅くなってしまった上に、小枝子パパの仕事場に寄ったり、メルヘンの湯でのんびりしてしまったりしたので、私たちが花湧館に戻ってきたのはもうとっくに12時を回っていた頃だった。
 子供部屋を覗くと子どもたちはちゃんと布団に入って寝ていた。はみ出している子はいないようだ。
 後で聞いたらどうやら子どもたちもみんな12時近くまで起きていたらしい。
 レナが真っ先に寝てしまい、それからみんな布団に潜って寝てしまった。私たちが帰ってきたのはその直後だったようだ。

 私はそれから飲み会部屋を見に行ったが、部屋の中で飲んでいるのは知らない人ばかりだった。
 私の知っている温泉系の人たちは誰もいなくて、だださんの飲み仲間のサンダーバードチームだけがわいわいと懇談していた。
 なので私はまたくららさんたちの待つ、yuko_nekoさんやがっちゃんの部屋に舞い戻ってきた。
 えんぴつさんやyuko_nekoさんは時々飲み会の部屋に行ったりしていたが、私はその後ずっとがっちゃんたちの部屋でくららさんたちと飲んでいた。
 とりあえず自分が持参した無濾過発泡ワイン クラノオトが滅茶苦茶飲みやすく、あっと言う間にくららさんと一本空けてしまった。
 この部屋にもサンダーバードチームの一人や最後には小枝子パパも入れ替わり遊びに来たりして、話し込んでいるうちに午前3時も回ってしまった。



1-17真夜中過ぎの御夢想の湯へ続く


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