子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > 四万たむらの休日2 > 1-15メルヘンな温泉

◇◆四万たむらの休日2◆◇

15.メルヘンな温泉?











 「寒いよね」
 マスターに別れを告げて一歩店の外に出ると北風が身にしみる。
 つい二日前まで暖かい日が続いていたのが嘘のようだ。おかげで今日まで紅葉が残っていたが、一気に冬が来たような冷え込みだ。
 だれかれともなく、これはお風呂に入って温まって帰らないとね、という気になっていた。
 そして私たちは全員何故かしっかりとタオルを持参していたのだった。

 あすなろのすぐ目の前に四万グランドホテルが建っている。
 ちょいと夜はグランドホテルで仕事をしているはずの小枝子パパの様子を見に行こうと、まずはグランドホテルの中に入った。
 例によって足下はたむらサンダルだ。
 仕事を終えて後片づけ中の小枝子パパにちょっとエールを送って、それから私たちはグランドホテルを七階まで上がった。
 目指すは展望大浴場メルヘンの湯だ。


四万グランドホテルの小枝子パパの職場



 メルヘンの湯って凄い名前だ。
 「どこがどうメルヘンなのか見てやろうじゃないの」
 こうメルヘンって言うと、お菓子の家があったりフォークロアな衣装の子供が踊っていたり、クマやウサギがうろちょろしていたり、妖精が飛び交っていたり・・・?
 エレベーターを降りるといきなり白雪姫のこびとみたいな白い像があった。
 「ま、まさかこれがメルヘン?」
 くららさんと顔を見合わせる。
 他にもご婦人の湯と書かれた札の下がる台がやけにファンタジックだったり、部分的に天井がアーチ型をしていたり、絨毯が花柄だったり、正直なところ、取って付けたようなメルヘン状態だった。
 ・・・あんまりこれ、喜ばれないような・・・。
 脱衣所から中は普通だった。
 普通でホッとしたが、メルヘンらしさも特に無い。
 もう夜なので展望大浴場の売りが漆黒で塗りつぶされていて残念だ。
 たわんだ円形の浴槽は大ホテルの展望浴室としては思ったほど大きくなかったが、他にお客さんはちらほらといる程度で十分な広さだった。




うーむ・・・無理矢理な感じのメルヘン? だって絶対違和感あるって。




1-16既に真夜中へ続く


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