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◇◆四万たむらの休日2◆◇

12.翠の湯の木の湯船






 部屋に戻るともう布団が敷かれていた。
 子どもたちは早速ゲームを取りだして遊ぼうとしたが、それを中断する。
 「今のうちにお風呂に入って来ちゃった方がいい。遊び始めて途中でやめるよりも、お風呂から上がってから気兼ねなく遊んだ方がいい」
 子どもたちは不承不承という顔で承諾した。
 「ポケモン何匹連れていっていい?」
 この場合のポケモンというのは、ポケモンキッズというお菓子のおまけに付いてくる指人形サイズのソフビの人形だ。
 「一人二匹まで。右手と左手で一匹ずつしか世話できないでしょ?」
 「三匹でも持てるよ、ほら」まりなちゃんが三本指を立てて、その三本に一匹ずつポケモン人形をはめて見せた。
 「ああ、まあいいや。今日のお風呂は透明だから三匹まで許可する。いつでも三匹までOKって訳じゃないからね。濁っているお湯の時は落とすと見えなくなるからもっと少ないよ」
 とと・・・三匹までと言ったけど、子供は五人もいるのだから3×5で15匹も連れていくのかい。無くならないように注意しなきゃ。

 ターさんにミサミサちゃんの入浴を頼まれたので、私とyuko_nekoさんとくららさんと三人で五人の子どもたちを翠の湯まで連れていった。
 翠の湯というのは四万たむら花湧館の館内にあるお風呂だ。
 浴槽の縁も底も木でできていて、特に底の木が簀の子状で、その下からお湯が出るように作られている。
 豪華さは無いが木のお風呂の良さをしみじみと感じるようなところだ。





 いつものように私が脱ぐのはビリだった。
 子どもたちのパジャマをそれぞれが脱いだ脱衣籠にセットしたりしているうちに遅くなってしまった。
 最後になったと思って浴室に入ると、何故か他の大人は誰もいなくて小学生の子供ばかり仲良く五人並んで頭を洗っていた。何だか妙に可愛らしい図だ。
 私は気づかなかったが、yuko_nekoさんはトイレに寄っていたようで私より後から入ってきた。くららさんは今は入るつもりはなく、子供を送ってきただけのようでその後戻ってきてずっと脱衣所で待っていた。

 子どもたちはみんな自分たちで洗い、それからめいめいのポケモンを連れてお風呂の中に入った。
 私も髪を洗った。
 それからのんびり翠の湯に入った。
 四万たむらや四万グランドホテルの源泉はほとんど臭いがない。源泉そのものにはあるのだろうが元々淡いのでお風呂ではほとんど臭わない。
 でもこの翠の湯と、本館の御夢想の湯はほんのりと浴槽の木の香りがする。油系の温泉の臭いにも似て、私はここが好きだ。


底からぷくぷくと泡が浮かび上がってくる




1-13だださんと晶ちゃんのケーキカットへ続く


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