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◇◆四万たむらの休日2◆◇

11.謎の全国温泉友の会











 部屋に戻るともうミサミサちゃんもやってきて、私とくららさんの部屋は完全に子供部屋と化していた。
 ミサミサちゃんはだださんの後輩であるターさんの娘で、いつも父娘で参加している。前回まではMちゃんと呼ばせてもらったが、父であるターさんが「ミサミサ」と呼んでいたので私もそう呼ばせてもらおう。ちなみに本名は私も知らないよ。

 子どもたちのメンバーは、yuko_nekoさんちの小学五年生のちび姫ちゃんを筆頭に、くららさんちのまりなちゃん、ターさんちのミサミサちゃん、うちのカナが揃って小学四年生。うちのレナだけが小学二年生。
 全員DS大好き。
 全員ポケモン大好き。
 一昨年の四万では覇権争いから緊張の走っていたちび姫ちゃんとミサミサちゃんだが、今回は仲良し。また、さっきまではなかなか中に入れず一歩引いていたまりなちゃんもすっかりとけ込んでいる。
 女の子五人、とてもいい感じに遊んでいた。
 見ていると、ちび姫ちゃんとミサミサちゃんが積極的にリーダーシップを取りたがるが、実際に全体を統括しているのはしっかり者のまりなちゃんとカナだったりする。

 お風呂から戻ってきた私たちは、もう既に飲み会部屋でみんな飲み始めていると誘われて、そちらに顔を出したものの、席に着くか着かないかのうちに食事時間が来てしまった。
 飲むのも摘むのもまずは大広間宴会場でとなりそうだ。






 今回も前回同様宴会場は四万たむら本館の花みずきの間。
 前回はぐるりと円に卓が並べられていたのだが、今回は縦に四本のライン上に並べられていた。
 子供用の卓は一番端の列に三つと、隣の列にぽつりぽつりと離れて二つ。
 「子どもたちは一緒にした方がいいよねぇ」と私とyuko_nekoさん。きっとみんな一列に並んで食べたがる。

 しかしそこにやってきた子どもたちの中でミサミサちゃんだけが「私、一人だけ別でもいいよー」
 聞くとどうやらお父さんが連れてきた後輩のシロー君なる男性がお気に入りで隣に座りたいよう。
 よし、じゃあ子供の卓を五つ並べて、一番端をミサミサちゃんに。ミサミサちゃんの隣はそのシロー君で決まりだな。
 「えー、何言ってんのー、私、クラスに好きな子いるんだよー」
 おー、ミサミサちゃん、やるねー。小四にしてふたまたかい。
 「違~うっ!!」

 宴会は幹事の挨拶から始まり、あっと言う間に無礼講。
 私は隣に座ったくららさんとしんみりと飲んでいたのだが、ちょうど背中側に座っていたのがだださんの飲み友達、サンダーバードチームのTさんとOさん。
 「ねぇねぇ」といきなり話しかけられ、「この全国温泉友の会って何よ」と真顔で聞かれる。
 「実態は、全国温泉友の会などというものはありません」と私。
 「えっ、無いのー? 俺さぁ、全国温泉友の会だからって言われて来たんだけど、偉い会長さんとか副会長さんとか、そういうのいるんじゃないの?」
 「いません。全国温泉友の会というのは名前だけ、それもこの何年かに一度の四万温泉での忘年会の時にだけあらわれる幻の名称です」
 「じゃあさー、インターネットってなんか楽しいの? 俺さぁ、奥二重なんだけど、子供の頃は一重だったんだよ。それが大人になったらいつの間にか二重になったわけ。そういう方が楽しいと思わない? インターネットで知らない人と何んかするよりさー」
 あーはいはい。
 もう酔っぱらっていて支離滅裂。

 まあとにかく宴会場での宴会がお開きになったのが夜8時。
 私たちは9時になったらイベントがあるから飲み会室に集まってと言われていったん解散と相成った。
 今日のヒロインの晶ちゃんがささやく。
 「なにー? なにー? 聞いてないよ、イベントなんて」



1-12翠の湯の木の湯船へ続く


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