急ぎ足で私たちが向かったのは四万温泉の共同浴場 四万川と新湯川が合流する荻橋の袂にある石造りの
河原の湯だ。
ここは観光客でも無料で入らせてもらえる代わりに、朝の9時から午後3時までという時間制限がある。3時を過ぎると清掃時間となり、その後は施錠され、鍵を所有する地元の人たちのみが入浴する時間となる。
私の今回の四万訪問にはもうひとつ目的があった。
一郷一会という温泉好きの集まるグループがあるのだが、そこで作っている
関東周辺100名湯プロジェクトというのがあって、100湯を決める際にまぐぞーさんと私が
四万の御夢想の湯を押して、その責任から私が御夢想の湯のレポートを書いたものの、2005年12月に御夢想の湯がリニューアルしてからレベルダウンしたと100湯リスト落ちしてしまって、結果、代わりに入る温泉を決める際、日向見の中生館が候補に挙がる中、またまた強引に私が河原の湯を押した経緯もあり(長すぎる文章だ)、とにかく私が河原の湯のレポートを書かなくてはならなくなったのだが、あいにくとしばらく入っていなかった私には荷が重すぎて、今回ようやく再訪が叶うこととなったものだ。
先々月にも
万座の帰りに四万に立ち寄ってはいるが、中島屋で蕎麦を食べて時間切れとなり、念のため鞄にタオルは忍ばせておいたものの結局そのときは入ることができなかった。
実はかなりプレッシャーだったのだ。
レポートを書かなくちゃいけないってことじゃなくて、書くために何とかして河原の湯に入りに行かなくちゃいけないってことが。
移動はいつも家族単位だし、何処へ行くにも私の希望だけが通るわけじゃないから。
そんなに気楽でも身軽でもないのよ、実は。