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*子連れ沖縄旅行記3*

7.ヘゴとアンセリウム










 ところが感激したのもつかのま、ここから先は落胆続きだった。
 やんぱる亜熱帯園の見所といえば、たぶんヘゴの原生林、アンセリウム、そしてクワガタ虫取り。
 さっきも書いたように私たちはクワガタ虫取りは申し込まなかったから、ヘゴやアンセリウムなどの亜熱帯植物を見ながら敷地を散策することになると思う。
 植物園として整えられているか、庭として気持ちの良い散策路があるかと思っていたが、現実はまるで荒れ果てていた。
 ヘゴは木なのでまあなんとか。
 いわゆる羊歯が椰子の木のように大きくなったもので、幹には小判型の斑点が無数にある。この小判をさすると大金持ちになるとか幸運になるとか言われているらしい。
 しかしもうひとつの目玉であるアンセリウムは酷かった。
 アンセリウムというのはサトイモ科の植物で別名をベニウチワと言う。和名そのままつややかな紅色のうちわのような形の花(正確には苞と呼ぶ)を咲かせ観賞用に人気がある。
 このやんばる亜熱帯園にはアンセリウムの小径と呼ばれるコーナーがあり、そこに一面にアンセリウムが植えられているのだが、無傷のものはほとんどなく、大半が枯れたり破れたりしている。
 たぶん台風の時に被害を受けたのではないかと思われるが、それにしてもその後一週間以上、手入れもせず放置しているように見えたのはいただけない。一般家庭の庭ならいざしらず、入園料を取るのだから、もう少し見苦しくないようにしてもらいたいと思う。

 アンセリウムの小径を抜けて少し歩くと道が二手に分かれた。
 右はどこへ続いているのか判らないが左は帰り道のようだ。パパはもう子どもたちを連れてさっさと帰ろうとしている。
 でもせっかく入園料を払ってこれではあまりにも詰まらないのではないかと思って私は右の道へ行ってみようよと誘った。




なんとか見られる辺りを選んで撮影してみた。ヘゴ、アンセリウム(ベニウチワ)、グズマニアなど


 パパは嫌がったがレナはついてきた。レナがついてくるとカナもついてきた。
 道は今までも整備されているとは言い難かったが、右に曲がってからはもうしばらく誰も通っていないんじゃないかと思うくらいに荒れてきた。
 足下は枯れ葉や木の枝が歩くのに邪魔なくらいに落ちていて、見捨てられた通路のようだった。
 道は下り坂で、やがて下に建物が見えてきた。
 子どもたちとあそこの建物まで行けば何かあるかもしれないと歩いたが、途中から倒れた木の幹などに邪魔されてついに進めなくなった。見下ろす建物ももう使われていない作業小屋か何かのようで、不気味な廃屋となっていた。

 おまけにこの行程であちこち蚊に刺されてしまった。
 虫除けはつけていたが気休め程度にしか効かなかった。
 私たちは這々の体で逃げ出し、ようやく元来た場所まで戻ってきた。

 元の土産物の建物に入る手前に、何かネットで囲われたスペースがあって、番をするお兄さんが一人座っていた。
 どうやらこれがクワガタ虫取りコーナーのようだ。
 私たちは虫取りはしないのでそのまま通過した。
 お兄さんも誰もお客さんがいないので暇そうだった。







9-8アフリカマイマイへ続く


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