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沖縄・子連れで体験旅行!
*子連れ沖縄旅行記3*

12.なきじん海辺の自然学校










 時計を見ると時間は1時18分。
 チェックインは3時だっけ?
 パパはとりあえず部屋に入れてもらえるか聞いてみればと言うけれど、あまりに早すぎで頼みにくいなぁ。

 駐車場から見て真正面、建物全体で見ると横の所に入り口らしいものが見えている。
 どうも勝手口のような雰囲気で、正面玄関には見えないが、でも場所からするとやっぱりここが玄関だろうか。
 ちょっと覗いてみた。
 中は食堂のような感じだ。
 従業員らしい人がいた。でも受付というより、休憩中といった顔。
 「・・・あのう」
 「・・・はい?」
 「宿泊を予約しているものですが」
 「・・・ああ、はい」
 「チェックイン時間にはまだ早すぎますよね?」
 「・・・そうですね」
 なかなか会話が進まない。というか、向こうからのリアクションが全然無い。こちらから聞いたことには最低限答えてくれないでもないのだが、打てば響くように「ご宿泊のお客様でしたらこちらへ」とか、「チェックイン時間までお待ちいただけますか?」とかそういうアクションがほしいような気がする。
 なんというか、お客様扱いされていないような印象を受けてしまった。
 やっぱりチェックイン時間には早すぎて、休憩時間の邪魔をしてしまったのがいけないのだろうか。

 とにかくこの食堂に繋がるドアは正面玄関でないことは判った。
 正面玄関は建物の裏手だった。
 正面が裏というのも妙な表現だが、裏手としか言いようがない。
 そちらに回ると、確かに玄関と受付があり、他にも宿泊客らしい人が出入りしていた。


中をのぞくと食堂のようだった


 結局少し待って、チェックイン時間より早めにお部屋に入れてもらえることになった。
 玄関を入ってすぐ左手に階段がある。部屋は二階だ。
 階段までは土足だが、上り詰めたところにスリッパを入れた箱があり、そこでスリッパに履き替えて廊下を進むようになっている。
 内部の作りもやはり合宿所のような雰囲気だ。

 部屋は和室。
 卓上にはお茶セットが準備されている。小さいながらベランダがついていて、確かに窓から見る海の景色は綺麗だった。
 子どもたちは部屋に入るなり、「狭い~」
 そりゃまあ、さっきまで泊まっていたウィークリーマンションはくつろげる部屋が四室もあったけど、ここはこの6畳の和室が全てだものね。
 事前に「狭いですよ」とちゃんと確認されているので、もちろん宿の責任ではない。
 広さはだから別に問題は無いのだが、なんというか、私はとても落ち着かない気持ちになっていた。

 理由はいくつかあって、つまり私は、部屋自体がある意味寝るだけの場所のような感じだったので、ここにいるなら、どこかへ出かけるか、自分から何かアクションを起こさないとただ無為に時間だけが過ぎていくような焦りに襲われていた。
 例えば今まで泊まっていたウィークリーマンションなら部屋にいてもくつろげたし、もしリゾートホテルに泊まっていたらプールがあったりカフェやバーがあったりとたぶん何かゆったり時間を過ごすスペースがあるような気がする。
 あるいはこのなきじん海辺の自然学校に泊まっていても、今日の午後はカヤックのエコツアー、明日の昼間はシュノーケルと体験ダイビング、夜は夜の探検ツアーとぎっちりオプショナルツアー予約を入れていたとしても、充実したステイが過ごせると思うし、はたまたこの辺りの観光地に興味があるなら・・・例えば海洋博公園の美ら海水族館に行きたいとか、古宇利島に行きたいとか、今帰仁城跡に行きたいとか、はては辺戸岬に行きたいとかなら、これまたここは良い足がかりになる場所だと思う。
 それでも去年までの私たちなら、ここで「何をしたらいいか判らない」なんて馬鹿みたいな悩みが生まれるはずもなく、このエリアで半日も浮いた時間があるなら、間違いなくビーチに行ってシュノーケル三昧だったはずだ。
 ・・・そう、つまるところ、沖縄の海で遊ぶという沖縄旅行最大の目的がハブクラゲ事件で潰されてしまったことが、ここでこうして焦りだけを抱えて悩む原因となっている。

 旅行に来たのに何もできないのは気に入らない。
 まあそういわず、のんびりしなさいよとたぶん他の人なら言うと思う。
 でもこれは困ったことに私の性分なので、私は荷物を置くと再び受付のある玄関に戻ってきた。




ファミリールームの部屋と、部屋のバルコニーからの眺め



6-13エコツアーの申し込みへ続く


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