沖縄・子連れで体験旅行!
*子連れ沖縄旅行記3*
ガラス体験と言えば、三日前のむら咲むらでもそうだったが、とにかく高熱でガラスを融解させないとならないので、小学生でもやらせてもらえるかが一番の心配ごとだった。
特に次女のレナは小柄だから下手したら幼稚園生に見られかねず、もしかしたら無理だと言われるかもしれない。
姉だけOKと言われるのが一番まずい。
だから最初に聞いてみた。
「小学校低学年でも大丈夫ですか?」
ショップの受付にいたおばさんは、一部の行程は親御さんに手伝ってもらうことになるかもしれないけど大丈夫ですよと受けてくれた。
「じゃあ、子供二人なんですけど、お願いします」
那覇空港で手に入れたリーフレットには体験受付時間は1時間ごとになっていたが、団体が入ったり特に多忙な時を除いて、営業時間内なら随時受け付けてくれるようだった。所要時間は10~15分程度らしい。
但し、徐冷、つまり冷やして固めないとならないので、完成作品の受け取りは翌日以降になる。郵送で受け取ることも可能だが、私たちはどうせ最終日に今帰仁から那覇に戻る途中に寄ることができる。
「ちょっと待ってね。今日できる色とできない色があるのよ。確認してみるから」
おばさんは工房の方に声を掛けて今日の色を聞き、見本を並べてくれた。
青と水色と無色透明の三色。
これはラッキー。子どもたちの好きな色ばかりだ。
正面の建物がガラス工房、右手がショップ、奥にビーチがある
車に戻って子どもたちに声を掛けると、最初はやっぱり乗り気でない。
いつだって、やってみると夢中になるくせに。
とりあえず車から降ろして、ショップの中に連れていった。
カウンターには深い海の青、珊瑚礁の海の水色、水晶のような透明の三つのコップが並んでいた。
レナが先に青いコップを指さした。
「この色がいい」
それを見てカナは水色を選んだ。
姉のカナは淡い色、妹のレナは深い色を好む傾向がある。
あとは単色にするか模様を入れるか。模様を入れた方が200円ほど高くなる。
「模様を入れたい」
「じゃ、模様入りの方でお願いします」
模様というのは部分的に吹雪のように白や黄や朱のカラーを散らすこと。
色が決まるとすぐに工房の方では準備を始めた。
カナとレナはショップの外へいざなわれ、火傷をしないように腕に耐熱バンドのようなものを巻き付けられた。軍手もはめるが軍手は大人用で大きすぎ。
やんばるガラス工芸館では犬も飼っているらしい。
大人しそうなわんちゃんがすり寄ってきたが、誰かが悪戯したのか尻尾がペンキのようなもので赤く染められている。
レナはその赤い尻尾が気になって仕方ない。