沖縄・子連れで体験旅行!
*子連れ沖縄旅行記3*
9.宝石探し
で、鍾乳洞に入る前に宝石探しのコーナーに行く。
エイサーの前からそこは気になっていたが、入場料一人500円だったので素通りしていたのだ。
エイサー中に、カナが自分の持っていたおきなわワールドのリーフレットに宝石探しの無料入場券が挟まっているのを見つけた。無料なら入ってみよう。
コーナーの外側をぐるりと囲んだ水槽の中に砂と小石と水が入っている。
この中から5分だか10分だかの制限時間内に隠されている宝石を探すのだ。
宝石と言っても水晶、クォーツ、めのう、ガーネットなどのいわゆる半貴石。それもアクセサリーに加工する価値のないものを集めてあるんだと思う。
無料券だと入場と探索はできるが、集めた石がほしければこれはお買いあげになるのだそうだ。
子どもたちはこういうのが大好きなので、レナは目を輝かせて、カナはちょっとふてくされていたが本心は興味津々で砂をかきわけ探し始めた。
最初はなかなか見つけられなくて、係りのおじさんが教えてくれたりした。
私はどうせ買うなら見つからない方がいいのかななどと思い始めた。子どもたちは見つけたら買ってというに決まっている。
カナは透明なのしか見つからないとぼやく。小さな水晶ばかり当たるらしい。
レナは私が見つけるとちゃっかりと「ちょうだい」と持っていく。カナはそれも面白くないらしく、私が見つけたものをわざわざカナに渡すといらないと砂の中に捨ててしまう。でも未練はあるようで私が見ていないときにこっそりとそれを掘り出して自分の椀にしまったりしていた。
最後に私が比較的大きな水晶を見つけた。これもカナがぶつぶつ言いながら自分の椀に入れた。
「いくらですか?」
おじさんは、「お椀ひとつで200円。でも相当お得だと思いますよ」とのこと。
「頂きます」
おじさんはカナとレナに小さなヘマタイトもひとつずつくれた。
「これは血のダイヤとも呼ばれていてお守りになるんだよ」
椀単位ならもうちょっと沢山探せば良かったかなと今更欲が出てきた。
私たちが楽しそうに宝石探しをしているのを見てなのか、中学生ぐらいの女の子二人が後から入ってきた。ちゃんとこちらは入場料を払ってのようだ。
わくわくと宝石を探すカナとレナ。こんなに子どもたちがハマルとは。
「私のパンフレットに宝石探しの券が入っていたからできたんだよ」
はいはい。
まあ5枚に一枚ぐらいの確率だっておじさんが言っていたが、本人が喜んでいるならそれでいいや。
「私だから当たったんだよ」
確かにカナはいろんなものに当たる。
くじ引きで一番運が良いのはだいたいカナだ。
私も悪くない。
レナは普通。パパは悪い。
でも今回の旅行で、このカナの何でも当たる運の強さがアンラッキーをも呼び込んでしまったとは後から思えば可哀想な話だった。