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沖縄・子連れで体験旅行!
*子連れ沖縄旅行記3*

3.那覇空港での一騒動










 沖縄が近づいてくると海の色が変わるので判る。
 沿岸に沿って珊瑚礁の海の色、ミントブルーになってくる。
 飛行機は下降を始めた。
 北西から沖縄本島に回り込む。
 いつも美ら海水族館のある海洋博公園から眺めていた伊江島は、タッチューのイメージが強いからもっと起伏のある島のような気がしていたが、全体的には平板で、しかも上空から見ると驚くほど米軍基地の面積が広かった。
 三日月型の小さな島は水納島。
 いつも船で渡っていた透明な海と白いビーチがある。
 工業地帯のような景色が近づいて、あっと言う間に私たちを乗せた飛行機は、那覇空港に滑り降りた。
 機体の外に出たとたんに感じる熱気と湿度。
 ああ、ここは真夏の沖縄。




 那覇空港に着いてすぐ、カナがトイレに行きたいというのであっちだと指さした。
 カナがトイレに行っている間にレナがポケモンスタンプの台を見つける。羽田空港とはスタンプの絵柄が違うようだ。
 「やったー、パチリスだ。これも押して良い?」
 「どうぞどうぞ」
 羽田と違い那覇では台紙も十分用意してある。
 レナがインクの位置がずれちゃったとぼやいたとき、カナが走って戻ってきた。
 トイレが終わったのかと思えば、
 「流し方が判らない~」
 ・・・自動洗浄なんじゃないの?
 「とにかく一緒に来て」
 泣きそうな顔で訴える。
 仕方ないので手を引っ張られるようにしてついていった。
 「レナも行く」
 レナもついてきた。

 結局トイレは私の予想通り自動洗浄式だった。
 なんのことはない。用を足し終えればどこも押さなくても流してくれる。
 ついでにレナのトイレも済ませた。
 ところがみんなのトイレが終わった段階でレナがバッグが無いと騒ぎ出した。
 「ママに渡したよね?」
 「渡されてません」
 ママが持っているのは自分の荷物と、パパから預かったカナのバッグだけだ。
 カナはトイレに行くときにパパに預けて、パパも席を外したときにそれをママに預けていたから。でも、レナのバッグはレナが自分で持っていたはずだ。
 「トイレの中に忘れてきた?」
 ううんとレナは首を振る。カナもトイレに着いた段階で既にレナのバッグは無かったと証言する。
 それでも念のためもう一度使ったトイレの個室をのぞいてみた。やはり無い。
 すると・・・
 「ポケモンスタンプの所だ!」

 やばい。
 子どもたちのバッグの中にはポータブルゲーム機のニンテンドーDSが入っている。
 というか、それしか入っていない。
 バッグ自体がDS専用の物なのだ。機内やレンタカーでの移動中に大人しくさせておこうと持ってこさせたものだ。
 ニンテンドーDSは手に入れるのに苦労した(苦労の詳細はこちらで→ニンテンドーDS Lite販売の店を探せ)。
 お金の問題もさることながら、もうあんなに探し回るのは嫌だぞ。
 一度は壊れて修理にまで出したんだぞ。
 探し回らなければ手に入らなかったということは、空港なんて場所に置き去りにすれば、二度と戻ってこない確率が高い。
 ああ、やばいやばい、どうしよう。
 旅の最初からこれかい。

 レナにもう出てこない可能性が高いことを何度も言い含めた。
 スタンプ台の所に向かって歩きながら、どうかそのまま残っていますようにと祈った。
 ・・・やっぱり無かった。
 さっきまで子どもたちが群がっていたスタンプ台はがらんとして、スタンプと台紙の他は何も残されていなかった。

 ああ、やられたー。
 ゲーム機も、レナがゲームの中で今まで育ててきたポケモンも、全部おじゃん。
 すっかり意気消沈して、諦め半分、スタンプ台のすぐ側にあったANAのカウンターに聞いてみた。
 「あのう・・・このバッグと色違いの黒いバッグがこちらに届いていませんでしょうか」
 「はい、これですね」
 カウンターのお姉さんはにこやかにバッグを取り出した。
 そ、それっ。
 「それです」

 良かった。
 誰か親切な人が届けてくれたのだった。
 中身のDSもソフトもそのままだった。
 お姉さんにお礼を言って受け取った。
 「今回は親切な人が届けてくれたからいいけど、いつでも出てくると思わないように。バッグは手から放さず必ず持っていなさい」
 「・・・ママに預ける」
 判った。預かる。
 まったく着いた早々冷や冷やさせられる。




今回の旅で子どもたちが気に入った広告はコレ。サンタが「ハイ」と言っている絵で、レナは「サンタハイ」と呼んでいた。



1-4フリークーポンを活用しようへ続く


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