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海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*

17.闘牛は沖縄のディープな世界











 いよいよ闘牛の始まりだ。
 勢子が引く綱を首に回した大きな黒牛が二頭、どどどっと闘牛場の入り口からなだれ込んでくる。
 一応対戦表は配られているのだが、いまいちどちらの牛がなんという名前の牛なのかよく判らない。紅白に分けられているが、尻尾にその色の紐が結ばれていることは稀。牛を引いている勢子の服装が赤かったから紅組だろうと思いこんでいた牛が白だったこともあった。最初の放送で、「先に登場したのが紅組の○○」と説明するのをしっかり聞いているより他ない。

 対戦表には普通の試合だけでなく、合意戦と書かれている物がある。今回の7試合のうち、はじめの3戦が合意戦だ。
 スタートしてようやく判ったが、この合意戦というのは勝敗を決めない勝負らしい。練習試合みたいなものか?

 互いににらみ合って、勢子がかけ声を掛けると試合の始まりだ。
 「ハイヤー!ハイヤー!」
 牛と牛ががっきと角を組み合わせ押し合う。
 800から900キロもある牛だからそりゃもうすごい。
 しかし実際にまともな勝負をしてくれたのは7試合のうち2試合ぐらい。
 後は片方の牛にやる気がなかったり、そもそも調子が悪くて闘う前に不戦勝が決まってしまったり。全体としては調整不足を否めなかった。
 牛の名前が面白い。
 大力カブラー、徳之島ヒラーなど、カブラーやヒラーというのは角の形を意味している。
 子どもたちにはテスリ産業パンダという名前が大受けだった。牛なのにパンダ? 実際にこの牛は顔の前の部分が白かった。正面から見たらホルスタインに見えるかも。
 このとき次回のうるま市で開かれる準全島島々闘牛大会のチラシも配られていて、そこにはもっと面白い名前の牛が並んでいた。
 荒風ファミリー・ザトガイー殿様、光ちゃんパートII、ヒラー侍、ヒヨコ組あやせちゃん号、これらが闘う黒い巨牛たちの名前だと思うと、何だか微笑ましいものがある。



勝った牛には幕が掛けてもらえる。負けた牛はすごすご・・・



 スケジュールでは、最後の2試合を残して間にエイサーが入るはずだったが、準備が遅れていて先にもう一試合行ってしまうことになった。
 しかし急なスケジュール変更が災いしたのか、ここで行われた大関戦は散々だった。
 紅組 かめくら一号、白組 本部カミヤー。
 大関戦に出るぐらいだから今までの下位戦より良い試合を見せてくれるのではないかと期待していたのだが、本部カミヤーまるでやる気無し。いくら勢子がけしかけてもさっぱり試合にならず、結果、闘わずしてかめくら一号の不戦勝。
 このころから子どもたちも飽きてきて、パパはそろそろ帰ろうかと言い出した。
 「嫌だ、闘牛、最後まで見る」



6-18手踊りエイサーと横綱戦へ続く


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