◇◆野沢温泉&子連れスキー旅◆◇
15.古式手打ちそば樹香
「道の両側、見てて。食べられる店があったら教えて」
雪があまりに激しいので国道すらも路面が白くなり始めている。
「さっき行きに蕎麦屋の看板、見かけたよねぇ」と私。
少し行くとその行きに見かけた看板があった。
古式手打ちそば 樹香とある。
簡単に他の店が見つかるとも思えなかったので、とにかくその蕎麦屋に行ってみることにした。
店はすぐに見つかった。
入り口は割にしゃれた造りだ。
駐車場で作業していたおじさんが、車から降りた私たちを見て「蕎麦屋は二階だよ」と教えてくれる。
入口入ると確かに「はき物のまま、お二階へどうぞ」の文字が。
入口がしゃれているのに対し、階段はなんだか合宿所のような作り。見ると中二階にフロアーがあって、その奥は宿泊施設が続いているらしい。
張り紙もあった。
宿泊 8,400円
素泊まり 4,200円
あっ、なかなかいいかも。
この旅行記の出だしに書いたとおり我が家は小食だ。素泊まりにしても、もし夕食に二階の蕎麦が食べられるんならちょうどいい。
次のワカサギ釣りはここに泊らせてもらうっていうのも一案かも。
二階に上がるとそこはまたちょっと独特の店内だった。
椅子やテーブルは蕎麦屋らしい作りだが、奥に蕎麦屋には似つかわしくない大きなフード型の暖炉があって本物の薪がめらめらと燃えている。
暖炉の世話をしていた女性が立ちあがって席へ案内してくれた。ちょっと柳原可奈子に雰囲気が似ている。
「お薦めはー天ぷら蕎麦ですね。あとワカサギ丼もお薦めですよー」
わ、ワカサギは今はいいや。天ぷら定食とざるそばなどを注文した。
蕎麦が茹であがるまで暖炉で暖を取る。
ホント寒かったもんなぁ。