◇◆野沢温泉&子連れスキー旅◆◇
17.麻釜
滝の湯から上がってみると、既に時刻は5時45分を回っていた。
まずい。急がないと夕食に間に合わなくなる。
15分でかねか荘まで戻れるかなぁ。
でもせっかくここまで来たんだからちょっと麻釜ものぞいていこうっと。
と、悪い癖が出て、またまた寄り道回り道。
麻釜は先ほど通った御嶽神社の向かいにある。
観光名所になっている野沢の源泉群だ。
源泉はそれぞれ周囲をコンクリートで固められ、ぐるりと回りはチェーンを掛けられ、地元の関係者しか入らないよう注意書きの看板が立てられている。
源泉自体も木の板で蓋をされているので中がどんな風になっているかよく分からないのだが、隙間からもうもうと湯気が上がっているのでお湯の湧いていることは分かる。
地獄の釜(蓋付き)という感じだ。
ここには大釜、茹釜、円釜、竹伸釜、下釜の五つの源泉がある。
それぞれ単独または混合して、宿や外湯に配湯される他、野沢菜を茹でるお菜洗いや、竹やあけび蔓を使った工芸品のための細工作業、養蚕などにも利用されてきた。
さあ麻釜の周りをぐるりと半周したら元来た道を急いで帰ろう。
・・・あと数分でかねか荘に着く、というとき腰からぶらさげた携帯が鳴った。
しまった。もうタイムオーバーか、と急いで出ると、
「タバコ買ってきて」と、とほほな依頼。
しょうがなく帰りがけにメインストリート沿いのヤマザキ系コンビニ ビッグマウスに立ち寄って、頼まれた二箱を買って帰った。