豊田飯山ICで高速を降りて、日本一長い河川、信濃川こと長野県内における千曲川を右手に見ながら一本道を走る。
河川敷に春の気配は見えているものの、後ろにそびえる山々は雪をかぶっている。
橋を渡り県道に入りしばらく走ると規則正しく区画された段々畑だか水田だかが見えてきた。
さて、
野沢温泉は鎌倉時代から知られる温泉地で、明治時代よりはスキーでも知名度を上げてきた。
温泉は自然湧出にこだわり、現在も湯仲間と呼ばれる地域の自治組織によって管理・運営がなされている13もの共同浴場が(基本的に宿泊者に)無料で開放されている。
逆に野沢温泉の小規模な多くの宿泊施設には温泉は引かれておらず、それらの宿泊者は温泉に入りたければ外湯(共同浴場)を利用しなければならない。
スキー場は上信越高原国立公園の一部を含む国内最大級の規模で、標高1650mの毛無し山山頂から山麓まで36ものコースが広がっている。
実際に足を運んでみると、中級コースの多くがこぶのない幅広の斜面であることが実感できるため、普通に滑ることのできる初~中級者なら、山頂から一気に下まで滑り下りることも楽しめる。
ゴンドラリフトが2基もあるのもいい。
快適に迅速にゲレンデまで運んでくれる。
しかしその一方、春休み中の週末だと言うのにもうひとつ温泉街にもゲレンデにも活気が見られなかったのも確かだ。
不景気が続く中、客足が鈍っているのはあるだろうけれど。
以前は野沢温泉アリーナという大規模な室内温水プールがあったようだが、柱の腐食が原因で営業終了、解体されてしまったようだ。
不景気は多くの観光地を直撃していると思うが、これから野沢はどういう方向で集客することを模索するのだろうか。
野沢温泉の中心地は、ランドマークである麻釜(おがま)から住吉屋や奈良屋のある通りを下り、十字路を
大湯方面に行く辺りだろうか。
しかし、予算不足の我が家が泊るのは、まあメインストリートをずっとずっと下って一番外れの
共同浴場 中尾の湯のある辺り。
この辺まで来ると、温泉街というより普通の町並み。
泊るかねか荘は大通りをちょっと入ったところにあった。