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鳴子温泉巡り旅

9.鳴子温泉案内人の登場






 早速くららさんの運転するハマーに乗せてもらい、キャンプ場を後にした。
 一路、鳴子温泉街を目指すのだ。
 ところで鳴子と言えばこの人を忘れてはならない。
 湯けむりの町管理人 鳴子温泉案内人 屋代さんだ。
 私が屋代さんにお世話になったのは、前回の吹上高原キャンプ時、ちょうど三年前だ。
 いさんで鳴子温泉に来たものの、結局はしご湯は嫌いなパパと落ち着きのない子供二人を連れての湯巡りはあまりにフットワークが鈍く、せっかくだからいろいろ入らせて上げたいと心を砕いてくれた屋代さんにも申し訳ないことになってしまった。
 だから今回も屋代さんに連絡しようかするまいかぎりぎりまで迷っていた。
 連絡すれば喜んで案内して下さるのは判っていたが、そのときになってやっぱり湯巡りする機会や時間がないことになれば、お手間を取らせてしまうだけになってしまうから。

 いろいろ悩んだ末、どうなるかまだ判らないが、鳴子に行く計画だけはメールさせてもらった。
 そして天候不順で計画倒れになる可能性が高いことも連絡させてもらった。
 その屋代さんから今朝も鳴子の空模様や気温に関するメールを頂いていた。さらに今日の昼間は鳴子温泉の方にいるからメールではなくPHSに電話してほしいと旨も記載されていた。
 本来ならば吹上高原キャンプ場に到着した時点でこちらから電話をするのが良いのだろう。
 しかしさっきも書いたように、昼食を取っている間はまだ私たちは鳴子温泉に降りることができるかどうかも定かではなかった。
 メールならいいけど電話だとその場でいきなり、いつ温泉巡りをしますかという話になるに違いない。
 ようやくくららさんと二人身軽になったところで、車中から屋代さんに電話してみた。場合によっては明日の鳴子の案内をお願いしてみようと思って。

 ところが電話に出た屋代さんは、私たちが吹上高原から鳴子温泉に向かっていると知ると、「今から鳴子大橋の手前のセブンイレブンで待ち合わせしましょう」と仰天するような提案をしてきた。
 「私も今からそちらに向かいますから。えーと、どちらの温泉を回りたいか希望はありますか?」
 「中山平の方に行こうと思っていたんですが」
 「判りました。中山平ですね」
 トントン拍子に話が進む。怖いくらいだ。
 くららさんは、「屋代さん、もしかして今日は最初から私たちを待つつもりで鳴子温泉で待機してらしたんじゃないの?」と言った。
 そ、そんな申し訳ない。
 でもそれならなおさら昼過ぎにこうして二人で出発できて良かった。


鬼首から再び、鳴子の町に降りてきた



 「こんにちは、お久しぶりです」
 実はくららさんも2年前に屋代さんに鳴子温泉を案内してもらったことがある。
 トレーラーやキャンピングカー関係のメーリングリストで知り合い、鳴子で一緒にオフをした益子さんという方が、屋代さんの知り合いでいらしたことから、オフのメンバーで屋代さんの案内の元、共同浴場など巡ったことがあるという。
 そもそも今回くららさんが中山平を目指したのは、その益子さんが先日くららさんの掲示板で中山平温泉の丸進別館のお湯が猛烈にぬるぬるすると教えてくれたものによる。
 くららさんはぬるぬる美肌温泉に目がないのだ。
 「くららさんもよしかさんも覚えています。一度案内した人は忘れません。でもどこを案内したかは全然覚えていないんですよ」と屋代さん。
 「希望はありますか?」
 「私は滝の湯すがわらしか入ったことがないので、くららさんの希望を優先して下さい。くららさんがまだ入ったことがないところか、くららさんがもう一度入りたいと思っているところにでも・・・」
 というか、鳴子に関しては自分の知識は白紙もいいところなので。
 今回も出がけにバタバタしていたこともあり、どこにどんな温泉があり、施設や湯遣いがどうなのか、まるで判っていない。それどころか鳴子温泉と東鳴子温泉と川渡温泉と中山平温泉の区別さえできていない始末だ。
 とにかく屋代さんの案内ならハズレは無いから、どこに案内してもらっても喜んで行くつもり。
 くららさんはもう鳴子で二回も温泉巡りをしているから、どこそこに入りたいとか、どこそこはもういいやとかあるんじゃないのかな。
 「じゃあまずは中山平の丸進別館に行きましょう」
 おお、まさにくららさんが最初に行きたいと言っていたところじゃないか。
 楽しみ。



2-10謎の錯覚浴室-丸進別館へ続く


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