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鳴子温泉巡り旅

8.混浴露天風呂歩楽里(ぶらり)











 宿に戻ってきたところで、今度は宿のお風呂に行くことにした。
 パパが先に出て、私は子どもたちの支度が終わるのを待って出た。
 新飯坂にはお風呂が沢山ある。
 内湯の大浴場は、本館と別館のそれぞれに男女別に。
 露天風呂は歩楽里(ぶらり)と名付けられたものがひとつ。
 それから有料の貸切露天風呂がひとつと、同じく有料の貸切家族風呂がひとつある。
 有料は申し込まなかったので、とりあえず露天風呂に向かった。子どもたちの髪とか洗うには内風呂の方がいいかなと思ったが、ちょっと見るだけでも見てみたかったので。
 露天風呂は意外なことに混浴だった。
 しかし今の時間は女性専用タイムだ。
 別館の大浴場のある廊下の突き当たりに、外へ出る無粋なドアがあり、そこでサンダルに履き替えるようになっている。ここのサンダルにも子供用があった。
 露天風呂に行く通路からも例の庭園の剣が見える。どうも露天風呂もこの剣が見えるように作られているようだ。
 脱衣所は綺麗に作られていて感じよい。
 しかし子どもたちは外の脱衣所は虫がいるから嫌だと騒ぐ。
 お風呂は無人だ。今夜の泊まり客はあまりいないのかしら。





 「先に入っていていいよ」
 「やだよ、熱いかもしれない」
 飯坂温泉は熱い熱いと先に言いすぎたかもしれない。熱い湯の嫌いなカナは既に後込みしている。
 露天風呂はかなり広く、上と下からお湯を入れている。吸い込み口は無く、完全掛け流し。お風呂の広さで自然冷却するようになっていて、入り口にこの辺が熱めでこの辺がぬるめと丁寧に図解してある。
 ぬるめのところのお湯を見ると、確かに決して熱くない。ちょうど良いくらいだ。
 「熱くないよ。入っておいでよ」
 チャレンジャーのレナが先に入った。
 「あっちっちっ」とかいいながら背中を押さえている。いやぁ、そんなに熱くないって。
 カナは掛け湯は済ませたもののなかなか入ってこない。
 「ホントに熱くない? ホントに?」
 だから自分で試してみればいいじゃないかー。

 やっとお湯の中に入るとカナは今度は風呂の奥の方にある島になった岩が気になりだした。
 「あそこまで行ってみたい」
 「行ってみれば」
 「熱いかも」
 「だから行かれる所まで行って熱くなったら諦めれば」
 「・・・」
 熱いの熱くないのとぶつぶついいながら妹の手を引いて、何故か桶を浮かべながら彼女はようやく島までついた。
 島になった岩の上に仁王立ちになって、何だか知らないけど大喜び。
 「この島に上った子供はきっと私たちが最初だ」
 いや、決してそんなことはないと思うけどここは黙っていよう。

 飯坂温泉の湯は無色透明の単純泉で、特に強い臭いや感触があるわけじゃない。
 ほんのりと甘い石の臭いがする。石の臭いって変だけど、そんな感じ。どこか懐かしい優しい臭い。
 夜の露天風呂は静かで誰もいなくてくつろげた。





ちなみにこの露天風呂、昼間見るとこんな感じ




1-9庭園の奥の貸切露天風呂へ続く


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