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◆◇桜の古都巡り◇◆
奈良観光旅行記

4.奈良公園と鹿






 バスに乗ってから最初に気付いたこと。
 朝食のこと、忘れてた。

 もちろん高速バスの中では何も食べてない。
 そして駅前ならまだしも観光地に向かってしまってはこんな朝早くから開いている店も無かろう。
 途中に経由した近鉄奈良駅周辺で降りる手もあったが、バスも乗り放題のフリー乗車券を買ったわけでもないのでついつい降りるのも勿体なく、そのまま奈良公園まで行ってしまった。





 いつの間にか車窓の景色はごちゃごちゃした街中ではなく広い公園を見ながらのものに変わっていた。
 春日大社とつくバス停は複数あるようだったが、バスに乗っている人が一斉に席を立ったバス停で自分たちも降りた。
 降りてすぐガイドブックを確認しようとした私たちに、同じバスに乗っていたおじいさんがこの道を少し行くと左に参道があるからそこを進むと春日大社に着くよと教えてくれた。

 朝の空気がひんやりしている。
 薄手のダウンを着てちょうど良いくらい。
 私たちがもたもたしていたので同じバスで降りた人たちもみんなどこかに行ってしまった。鳥の声が聞こえるほかは静かだ。



あっ、鹿だ鹿だ



 おじいさんに教えてもらった交差点まで来ると左は木々の生い茂る参道、右は開けた公園のようになっていた。
 どうも春日大社の一ノ鳥居から伸びる参道の途中に出たらしい。
 そして公園の方から鹿が一列になってぞろぞろと参道の方に向かってくる。
 鹿だ鹿だ鹿だ。
 奈良と言えば鹿。奈良公園と言えば鹿。公園で飼っているわけではなく野生で、神様のお使いとして昔から大切にされていると言うが、もう本当にいっぱいいる。ぞろぞろやってきて、私たちの来た道を渡ろうと道の前で塊になって足を止めて白いぽっちりの付いたお尻をいっせいにこちらに向けているさまが可笑しくてたまらない。


なんとこの鹿たちはね、赤信号では停まって信号を守るっていうので有名らしいよ



 狭義の意味ではいろいろな区別があるようだけど、一般的に奈良公園と言うと若草山の南西方面に広がる広い敷地全体を差し、その中には東大寺、春日大社、興福寺の境内も含まれ、東大寺の宝物殿である正倉院、奈良国立博物館、依水園などの見どころも点在する。

 今日最初の行き先を春日大社に決めたのは、とにかく奈良駅周辺で朝早くから拝観できることが大きな理由で、逆に興福寺や法隆寺などをルートに入れなかったのは、子供たちは修学旅行で訪れるだろうと思ったからだ。
 今回の奈良旅行は単に奈良の著名な観光地を中心に巡るのではなく、季節に合わせて桜を見ることと、できるだけ修学旅行と重ならないエリアを回ることに主題を置いた。あっ、私の個人的な趣味も多々あるが。

 参道を歩き始めると、とにかく鹿が多い。もう鹿だらけ。
 餌の時間か何かなのかな、次から次から次から次へと鹿が現れては道を横切って、あるいはジャンプしながら走ったりして右手の丘の上へと消えていく。
 いったいこの奈良公園には何百匹、何千匹の鹿がいるんだ?と思うくらいにきりが無い。
 レナはせっせと鹿の写真を撮っていた。この頃撮影した数十枚の写真の内、2/3ほどが鹿の写真だったようだ。まだこの頃はレナも元気だったのだ。





2-5春日大社の桜へ続く


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