子連れ旅行温泉日記の目次子連れ温泉ガイド地熱愛好会 > 子連れ旅行温泉日記 > 長崎旅行記*小浜温泉湯祭りとハウステンボス > 3-15動物見ないでUターンして帰れって?そんな

◆◇長崎旅行記◇◆
小浜温泉湯祭りとハウステンボス

15.動物見ないでUターンして帰れって?そんな






 さいかいバーガーの向かいはトトーラ(葦)の池という水鳥の生息地になっている。そしてさいかいバーガーの隣は売店になっていて屋根が掛っているが、何故か数人の従業員が強風の中で大きなビニールシートのようなものを畳もうとしていた。
 その様子に胸騒ぎがした。店じまいのように見えたからだ。

 私の視線に気づいたかのように、その中でも責任者に当たると見えた男性が急いで近づいてきた。
 「お帰りになるところですか? それともこれから・・・?」
 「ええ、これから園内を回るところですが」
 男性はびっくりし、それから困ったような表情になった。
 「あの・・・これからでしたら退園していただくわけには・・・」
 はいー?







 説明を聞くと、あまりに風が強く危険と思われたため、先ほどゲートを閉めて臨時休園としたそうだ。
 だからまさか今から園内に入っていく客がいるとは思わなかったようだ。
 私たちにすれば、もう園内に入っていたし、そもそもさいかいバーガーの店は園内だし、さあ回ろうとしたその時にストップが掛ったということになる。

 男性はこの先には行かないでほしいという顔をしている。
 気持ちはわかる。危険を感じてゲートを閉めたのだから、何かあったらまずいと思うだろう。
 しかしついさっきまで小さい子の手を引いたような家族連れが次々通り過ぎたのだ。ゲートを閉めたとしても本当にほんのちょっと前の話だろうし、何より私たちは入ってすぐのハンバーガーショップでゆっくりし過ぎただけで、既に入園している。
 子どもたちだってもう中学生とかなので、小さい子よりはずっと危険度は低いと思う。
 でもどうしても絶対にダメと言われるなら引き下がるしかないけれど・・・

 お互い数秒口をつぐむ。

 「・・・どうしても駄目でしょうか」
 向こうが折れた。
 何しろゲートを閉める前に入園した客だ。
 「どうぞくれぐれも気をつけて進んでください」






3-16フラワードームへ続く


長崎旅行記*小浜温泉湯祭りとハウステンボス 目次 | 子連れ温泉ガイド地熱愛好会HOME