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◆◇長崎旅行記◇◆
小浜温泉湯祭りとハウステンボス

31.真夜中の警報






 夜景は天下一品だったが、温泉そのものはあまり期待しない方がよさそうだ。
 大浴場に行くためにはフロントの階でエレベーターを乗り換える必要がある。

 稲佐山温泉ホテルアマンディの浴室は、バリ風と和風の二つがある。週単位で男女入れ替え制なのだが、この日女湯はバリ風だった。
 部屋のとても洒落ていた様子からすると、浴室に至るまでのルートは、またもやロビーやフロントのような大衆的な作りに思えた。
 大々的に日帰り温泉として売り出しているだけあって、畳の休憩室なども完備しているが、思ったほど浴室は広くは無かった。

 浴室の中央に御影石でできた円形の浴槽があるのがちょっと変わっている。
 それほど大きいものではなく、向かい合って3、4人といったところか。
 浴室内には他にも浴槽があったが、どの辺がバリ風なのかよく判らなかった。

 露天風呂は二つ。
 こちらは両方ともバリを意識しているのがよく判る。
 片方には水瓶を支え持つ女性の石膏像が二体、もう片方には象の頭を持つヒンドゥー教のガネーシャ神が一体飾られている。
 でもバリ風なのはそのくらいだ。
 今は夜で暗いからよく判らないだけで、昼間明るい所で見たらもっとバリ風なのかもしれない。




稲佐山温泉。まあ夜なので暗い。



 わずかにきしつきのあるお湯は、カルキの臭いがきつすぎるのが残念。
 20度の冷鉱泉を加水無し、加熱循環して使用している無色透明のメタケイ泉だ。
 でもここはもう、長崎の町中から近い夜景スポットのお手軽日帰り温泉と割り切れば十分なスペックだ。
 そういえば昼間路面電車に乗っているとき、長崎駅の隣の電停の車内放送で、天然温泉のコナミって言ってたっけ。そっちはどうなのかな。スポーツクラブが天然温泉付きっていうのは近所なら嬉しいな。あっちも日帰り利用ができるようだし、市内から行く温泉としてはどっちがいいのかな。

 露天風呂の湯口は最初は沈黙していたが、そのうちどぼどぼとお湯が出て来て、またしばらくしたらぴたりと止まった。
 露天風呂は他に誰もいなかったので、のんびりと入らせてもらった。
 やっぱりなんだかんだいって、泊まるのは温泉がいいな。





 単純なパワーは強いものの、持続力に欠けるレナはお風呂からあがるとさっさと寝てしまった。
 見た目も細いし力は弱いが体力のあるカナはなかなか寝なかった。

 携帯、3DSなどの充電もセットして、そろそろ寝ようかと思った11時半頃、窓の外から遠く不穏なサイレンの音が聞こえた。
 「こちらは長崎市・・・です」
 よく聞き取れなかった。
 「暴風警報が発令されました・・・」
 暴風警報!?

 ・・・警報~っ!?

 眼下に広がる夜の港の絶景は、夜も更けて先ほどより灯りの数は少なくなったものの、特に風が強い様子も無く異常は見られない。
 でも注意報じゃなくて警報だよ。
 それも夜中の11時半。こんな時間に流すとか、かなりやばいんじゃあ・・・

 それはまだ嵐の前触れに過ぎなかった。



3-1嵐の夜明けへ続く


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